こんにちわ、「「キリスト教の正しい学び方」 今日は第四回です。
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先回、旧約聖書の幻受信記録には、モーセより前のものと、後のものとがある、とのべました。
モーセには、彼以前の過去の出来事の幻が与えられ、
彼以後の預言者たちにはモーセより未来の出来事の幻が与えられているようでした。
そこでこれらを旧約の聖句の二つの塊、と見ることも出来ます。
だが、その見方で旧約聖書を見ると、じつは、もう一つ塊があることがわかってきます。
それは律法(りっぽう)を述べた聖句グループです。
<律法>
律法とは、「人間が守るべきものとして、創造神が与えるルール」です。
英語ではこれを、現世の法律と同じ用語(law)で示しています。
ところが、日本人は漢字を使うので、法律の前後の漢字をひっくり返して別の用語を造りました。
律法(りっぽう)が、それです。
日本語は便利ですね。
がともあれ、これを旧約メッセージの第三の塊、ととらえることが出来ます。
そうすると、旧約聖書では、都合、次の三つの塊があることになります。
① モーセ以前の過去の幻の受信記録。
② モーセ以後の未来の幻の受信記録。
③ 人間が守るべき律法。
<律法を代表する十の戒め>
律法もまたモーセに与えられています。
それもまたものすごい量です。
モーセに語られた律法は、長い言葉の中に含まれているのですが、それらから独立した律法文を抜き出すと、950くらいになるそうです。
モーセもまた大変だったでしょうね。
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だが、モーセにはまた、それらを10の戒めで代表的に示す命令も与えられています。
「モーセの十戒」としてよく知られているのがそれです。
おそらくこれは音声で与えられたでしょう。
十の戒めは次のようになっています。~
1.創造神以外の神を拝んではならない。
2.偶像を造ってはならない。
3.創造神の名をみだりに唱えてはならない。
4.安息日を守れ。
5.父母を敬え。
6.殺すな。
7.姦淫するな。
8.盗むな。
9.偽証をするな。
10.隣人のものを欲しがるな。
戒めとは創造神の命令ということになります。
もちろん、イスラエルの民は、それを創造神からの命令と信じて受け取りました。
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幻の受信記録全般が意味するところを理解するのはイスラエルの民には困難でした。
そうしたなかで、律法の部分は比較的筋が追いやすかった。
そこでイスラエルの民は、この律法の部分を抜き出して、これを守って生きるすべを本気で考え、
実行する道を進みました。
<ユダヤ教が成立する>
そのために、律法文の意味や他の律法文との関連を探求したり、民を導いたりする専門僧侶も育つようにしました。
そしてこの活動が、「ユダヤ教」となり、これがイスラエル民族の民族国家宗教になりました。
ユダヤ教は、現在も、ユダヤ人の宗教として続いています。
(「キリスト教の正しい学び方」 第4回 完)
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