放鳥

綺麗になってから、雀達は一斉放鳥して貰っていない。
たまに1羽ずつ放鳥すると私の頭と鳥かごとを行ったり来たりだけ。
カーテンレール、窓枠等には怖くて行けないらしい。
放鳥タイムは少なくなったがその代わり餌は豪華。毎日
ミカンとリンゴとすり餌と小鳥用の混合餌。餌の交換時間に
なると餌箱がキッチンにいっぱい並ぶ。

外猫

この間まで住んでいた妻の実家に朝晩餌を貰いに来ていたチビトラは
引っ越して2日目からはちゃんと元の家の玄関に顏を出すようになった。
引っ越したのをちゃんと察知したようで朝晩餌を食べて行く。ライバルの
サビトラも一緒にくっ付いて来てしばしば喧嘩している。その度に
妻が仲裁に入る。
「止めなさい、餌はあげるから」
斯くして、エンゲル係数ならぬ餌代係数は増加の傾向を辿る。

トイレ

引っ越ししてから床に吐物以外のものがまき散らされている事があった。
「kikiのおしっこかしら」
ウンチはよく転がってる事はあったがお小水の方の失敗は今までにない。
ちゃんと猫トイレを使用していた。
「間に合わなかったのね、可哀想に」
しばらくして今度は私のベッドの真ん中が濡れていた。それも可成り大量。
ベッドカバーから布団までしみ込んでいた。取り外し洗濯。
『吐物にしては量が多いからやっぱりおしっこ？」
洗濯してベッドカバーを被せた後、更にビニールシーツ、その上にタオルケット。
何か将来の私用みたい。
「おじいちゃん、これでお漏らししても大丈夫よ」と言われてるようだ。
それが今日、早速役立った。ビニールシーツでベッドカバーは救われた。
「やっぱり玄関の猫トイレ、あなたの寝室がいいみたい」
そういうことになって、私のベッドの横に猫トイレが置かれる事になった。
先程，妻から電話。
「正解よ、ちゃんと猫トイレ使ってある。ニャガラは2階にいたから使ったのは
　kikiよ。」
斯くして寝室にはkikiのトイレ、アトリエにはニャガラのトイレ。トイレに
囲まれた生活になった。

訴え

ニャガラは全く我が物顔に家中歩き回るようになった。妻の寝室を本拠地にして
そこから猫部屋兼アトリエ、私の寝室、玄関、洗面所とにゃごにゃご喚きながら
歩き回る。kikiはトイレと食事の時以外は私の寝室に潜んでいる。仮住まいの時は
それでもベッドの上で寝転がっていたが、今はベッドの下。昨日は帰宅すると
私のベッドの枕元の電灯がすっ飛びティシュの箱が落っこちていた。2匹の間で
何かあったみたい。私がベッドに横になったら、いつもならすぐ寄って来るのに
可成り時間が経ってからおずおずとベッドの下から出て来てようやく私の側に来た。
「怖かったよ～、何であんなの連れて来たんだ」と訴えるように身体を擦り付けた。
ん～困ったなあ、解決方法ないかね。

猫帰宅

夕方、猫達を迎えに行く時、妻が「あたしの財布がない」
仮住まいしてた家と、改装した家と行ったり来たり何度も探すが出て来ない。
そうこうするうちに6時半。「とりあえず猫」と言う訳で迎えに行く。
途中でそこに勤めていらっしゃる「女先生」に出会い、
「あれ、6時までですよ。でも院長がいるから」
と言う訳で時間外になったがなんとか頼み込んで2匹引き取り帰宅。
また捨てられたと思ったニャガラは預けられた間全く食べなかったらしい。
何回か経験しているkikiは食事は普通に食べてたとの事。
昨日話し合ったみたいに、猫部屋兼アトリエに2匹放した。初めての部屋に
2匹右往左往。猫ハウスに潜り込んだり、カーテンの後ろに隠れたりしていたが
2匹同士の決定的な喧嘩にはならなかった。時々覗きに行きながら夕食。
夕食終えて私が見に行くと、kikiだけ部屋に居てニャガラはいなくなっていた。
閉めていた猫ドアは開けられ何処かに潜り込んだらしい。手分けして家中捜索。
結局，妻のベッドの下で発見。猫部屋に閉じ込めるのは諦めて鳥達のいる居間だけ
出入り禁止。夜はニャガラは妻のベッド、kikiは私のベッドといういつものパターン。
朝、ニャガラの鳴き声と妻の足音で起床。餌を貰って食べている。
捨てられたのではないという安心で食べ始めたようだ。
「あ、財布あった。隣のクローゼットの机の上」
私がまだ寝ている間に見つけたらしい。やれ、やれ。

「あ、爪研ぎされたあ」妻の悲鳴。床に壁の白い粉。
「あ、吐かれた。猫の吐物って酸かなんか含まれてるのか拭くとワックスが禿げるの」
「そんなに餌を飛び散らさないで。掃除たいへん」鳥達に妻がぼやいている。

改装なった我が家はどんどん汚されて行く。

引っ越し

8日（土）朝から引っ越し開始。しかし私は午前中仕事。お昼、帰宅すると引っ越しは
終わっていた。
「案外、早く終わったの。業者さん達、あとが大変ですね～って帰ってった」
そうなのだ。前回の引っ越しでは、また引っ越しするからとダンボールは殆どそのまま
手つかずでおかれたが、今回はこれを開けてそれぞれ収納しなければならない。取りあえず
猫部屋兼アトリエに運び込まれたダンボール箱を開けて収納。永遠に終わらないのではないか
と思われたダンボール箱もなんとか処理出来た。
「いいわね、こっちはまだまだ」
居間に運び込まれた山の様なダンボール箱の整理をやっている妻を手伝う。その間、ケーブル、
光の業者さんがやって来て工事。テレビも、お，映る。パソコンも、お、繋がった。
夕方、獣医さんのところに電話。
「とても無理みたいです。もう一泊」
「夕飯どうする？食べに出るのも面倒だから寿司取ろう」
妻が電話、なかなか繋がらない。ようやく繋がり
「連休で混んでて、出前は9時半になるって、どうする？」
「もうここまで来たら、待とう、9時半でもいいよ」
運んでなかったベッドの毛布等を運ぶ。お酒も置いてあったので運ぶ。
「お酒はちゃんと気が付くのね」
9時半、遅い夕食。
「醤油は？」
「あ、いけない、隣に行って取って来る」
生ものは運びませんと業者に言われ、取りあえず必要なものは妻の実家の冷蔵庫から運んだが、
まだまだ残っている。
「なんか、新婚時代みたいだな」
「・・・・」
妻は爺のロマンチシズムは判らない。

今朝、
「10時よ」
という妻の声で起こされた。
階段を上がって行く足腰が痛い。妻は
「ぜ～んぜん、痛くない」
筋トレしてるかしてないかの差が出た。

お泊まり

去年引っ越しした時（11月23日）、引っ越し騒ぎで猫が脱走したら大変という事で
前日猫を獣医さんの所に預けた。今回も明日引っ越しを前に猫を預ける事にした。
私がkikiを捕まえ、妻がニャガラを捕まえそれぞれ運ぶ。でも前回はkikiとニャガラ
ではなく、kikiとniniだったんだなと考えたら、ちょっと感傷的気分。niniの遺骨は
新装なった猫部屋兼アトリエに一度迎えてから埋葬しようと、まだ埋葬してしてない。
今晩中に、雀達とカラ、niniの遺骨を運んでおこう。引っ越し業者が見たら変な家と
思うに違いないから。

引っ越し手伝い

引っ越し業者に頼んだのは8日（土）だがそれまでに小物を少しずつ
妻が運んでいる。日本画教室に行くのが躊躇われて、教室欠席して
手伝う事にする。
「手伝う、手伝うって邪魔しないでね」
手伝う前に妻から牽制。
教室に行く時のお絵描き道具一式と私の夏物の洋服を運んでたら
「だめよお、夏物は納戸にタンス入れてから運ぶんだから。
　ちゃんと段取りが出来てるんだから余計な事はしないで。
　それより、処分するって言ってた油絵を処分したら」
で、油絵のキャンバスを外し木枠を束ねて燃えるゴミ行き。
私の仕事はこれにて終了。