形之医学・しんそう療方 小石川院長 エッセー

昭和の頃、自然と野遊び、健康と医療のことなど。

冬の花・福寿草

2014-01-06 16:12:06 | Weblog

正月を彩る花、福寿草。
今でも山にいくと見ることがあるのだろうか。 
幾度か春先の明るい落葉樹林帯で見たことがあった。

見たのは小さく群生しているものだった。 まだ寒い時期に、
この黄色い花を見つけると、なんとなく温かい気持ちになる。

関東では小さな鉢に雪を模した白砂を盛り、タンポポに似た花を
咲かせて売られている。 福を寿ぐ(ことほぐ)草として、
昔から正月の縁起物の花であり、病魔退散の意味もある。 
元日草とも呼ばれる。

冬の花、福寿草と書いたが、本来、春先に咲く花で、年末から
正月にかけて売られているものは、ハウスで温度管理をして、
早く咲かせたものだそうだ。 野生種は、北海道から、本州、九州の
広い地域で見られ、二月から三月にかけて山地に花を咲かせる。 

初春に花を咲かせ、夏まで葉をつけて光合成を終え、
翌春まで地下で過ごす春植物である。 
英語でスプリング・エフェメラルといい、
「春に咲くはかないもの」の意味という。 
所属は違うが、同じ仲間にカタクリなどがある。

この早春の可憐な植物が、じつは強い心臓毒を持つ毒草であることは
あまり知られていない。 毒の成分を根茎に多く含み、福寿草を心臓に
よいと聞いて煎じて飲み、死亡した事故が起きているそうだ。 
福寿草はキンポウゲ科の多年草で、このキンポウゲ科の中には、
有名なトリカブトなどの猛毒なものも多い。
                    

からだの形は、生命の器
形之医学・しんそう療方 東京小石川
http://www.shinso-tokyo-koisikawa.com/


[ 警告 ]当ブログ内に掲載されているすべての文章の無断転載、転用を禁止します。すべての文章は日本の著作権及び国際条約によって保護を受けています。Copyright shinso koisikawa. All rights reserved. Never reproduce or replicate without written permission.


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする