重力ピエロ
2011-06-17 | 本
―兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。
家族には、過去に辛い出来事があった。
その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。
連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。
そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。
謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは―
3ヶ月ほど前に購入して、一気読みしたいためにずっと放置していた1冊。
映画は見ていません。
兄が弟を思う気持ち、弟が兄を思う気持ち、そして父と母のゆるぎない愛情。
春の出生はあまりに悲しくて、その行為は痛々しい。
彼がしたことは、世間的には許されないことだけど家族には許されている。
「良くて、悪いこと。」だという認識のもと。
私は、兄弟に対する父親の言葉がとても力強くて、温かくて
この家族にとって、一番の救いのような気がします。
一番重力を超えていたのは、この父親ではなかったかとも。
この家族は確かに最強です。
伊坂さん作品、また読んでみたいと思いました。
あ、DVDで。
映画だとあんまりお父さんがクローズアップされていないような
されてたのかな、覚えてないということはインパクトが薄かったんだろうな。
兄と弟のつながりがかなり強く感じられました。
伊坂さんの作品、私も好きです!
映画化されてるものも沢山ありますけど、映画化して駄作・・・ってのもあるので
やっぱり小説がいいですよね。
これも今度借りて読んでみよう♪
同じセリフでも、原作とは違う人が言っている、
ということも映画ではあるようで
原作での父親の存在はものすごく大きいです。
この人がいなかったら、この兄弟の在り方も変わっていたかも?と思えるほどです。
言葉の一つ一つが、深くて優しいです。
是非是非原作を
>映画化されてるものも沢山ありますけど
「アヒルと鴨のコインロッカー」は見ました。
複雑な描写でしたが、好きな雰囲気でした。
伊坂作品次は「砂漠」を狙ってます