Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

♪38「2019 花霞 Season's Greeting」

2019-04-19 | Season's Greeting
 「散ればこそ いとど桜は めでたけれ 憂き世になにか 久しかるべき」(詠人知らず、伊勢物語※)

 桜ほど咲き誇るのを待ちこがれ、散るのを惜しまれるからこそ意味があるのかもしれません。

 いわば、なにかが移りゆく兆しであり、なにごとにも終わりがあり、なにごとかが始まることを示唆しているような気がします。

 霞がかかっているように淡く白く見える満開の桜が「花霞」と呼ばれるそうです。その霞がかった淡く白い桜が散りゆくあとには、新緑の芽吹きがすぐそこに控えているような気がします。

初稿 2019/04/19
校正 2020/09/15
写真 散ればこそ いとど桜は めでたけれ
撮影 2019/04/06(東京・高田馬場)

※♪37「2019 春 Season's Greeting 」
「世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし」の反歌だそうです。

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