Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

#38「東京タワー」【1958】

2019-03-24 | Liner Notes
 新幹線の車窓から眺める光景のなかで、「あっ、もうすぐ着くんだな」と感じさせてくれる存在が東京タワー。正式名称は日本電波塔だそうです。

 高さ333m、その威容は変わらぬといえど、人にたとえると還暦を向かえ、剥げた塗装に少しだけ老いを感じてしまいます。

 初めて東京へ親と一緒に行った時が今から数えて約30年前、此処を訪れたことは幾度かあるにせよ、トラス構造の鉄の骨が急曲線で空に舞い上がり、電波塔の先端が雲に屹立として突き刺さる姿が印象的です。

 いつもと変わらない存在でありながらも、決して代わることができない役割だからこそ、その存在感になにかしらの憧れを懐くのかもしれません。

初稿 2019/03/24
校正 2020/09/17
写真 東京タワー
撮影 2019/03/17(東京・芝)