とんかつ・ロース
面白いので一気に読んだ本。副題が「とんかつの誕生」「明治洋食事始め」講談社学術文庫・岡田 哲著」。私の生まれた昭和四年・東京下谷御徒町の「ぼんち軒」ではじめて「とんかつ」を売り出したそうで、だからか「とんかつ」はすきです。本によると、
初めのころは「ポークカットレット→ポークカツレツ→豚肉カツレツ→とんかつ」と料理方法に従い名前が変化したそうです。仏語の「コートレット」英語の「カットレット」が日本語の「カツレツ」となり「勝烈・勝列・勝礼津・佳津烈・活烈」の漢字を当てたと本にあります。
どちらかと言えば「ロース」が好みですが、身体を思って脂のない「ヒレ」を注文します。こんどはロースを楽しみました。みそ汁(蜆汁)とキャベツ千切りはおかわりをどうぞと言われますが、あれ全国共通ですかね?。老いてご飯少な目です、みそ汁のおかわりは最近しません。
・101頁に「新選和洋料理精通」ー「洋食マナー十九箇条」が面白いので、、
一 会食の節は大口を開き、又、大口に食品を充満ならしむべからず。
二 大声を発し、又、左右前後を見回すべからず。
三 食品をか嚙むに口を開き、又、馬の秣を嚙むが如き音をさすべからず。
四 食品を嚙みながら談話すべからず。
五 倉卒に食ふべからず。(あわただしいさま)
六 食品大なりとて、無理に口中に含むべからず。
七 歯牙の間に肉類などの挟まりしとて、指を口中に入れて捜るべからず。
八 食い残しの肉類等噛みちらしたるままに、再び皿に入るべからず。
九 包丁(ナイフ)叉手(フォーク)などを舐るは見苦しきことなり、
決して之を為すべからず。
十〇 牛酪(バター)は己が欲する程一度に取りて、皿の傍に置き
幾度もとるべからず。
十一 羹汁(スープ)は左の手を皿の縁にかけ、右の手に匙を持ち掬ひて
吸うべし。又、匙より吸ふに、匙の横より吸ひ必ず手を前に出し、
匙の尖を口中に向けて吸ふべからず。
(以下省略)します、時代が変わって、今でも食事をしていると、ときどき気になるひとを見かけますが、みなさんマナーに精通した人ばかりではありませんからね。
・11月も今日で終わり、今年も残りあと一か月です。(COVID-19)感染者数が激減してやれやれと思ったら、冷や水を頭からぶっ掛けられたような「オミクロン株」の拡大です。やっと開いたドアをまた閉めることになりました。年末年始はどうなるんでしょうか、分からなくなってきました。