某銀行員日記

とある銀行員の日常を書いたブログ。政治・経済・文化・芸能、硬軟取り混ぜて日々思ったことを主に書きます。

バラマキ以外の方策があるのならば提案してもらいたいものです

2008年11月01日 22時22分01秒 | 真面目な独り言
野党反発「選挙目当てのばらまき」(産経新聞) - goo ニュース

やはり野党の議員、関係者にとってみては、現在の経済情勢がどれだけ大きな問題かがわかっていないようです。

景気が多少悪い時でも、日本はありえないほどのバラマキ政策を行ってきました。
そのため多くの赤字国債を発行し、その残高が詰みあがってきました。
それは選挙目的や人気取りの目的があったのかもしれませんが、結局のところ国民が求めたものともいえます。

しかし時が移り、その方法は効果が無くなります。
そのころ、ちょうど小渕内閣の頃ですが、バブル崩壊と通貨危機から来る金融不安の波を乗り越えたものの、まだ日本の景気は低迷していました。
そこでありえないほどの財政出動をし、その後のITバブルもあって日経平均株価は2万円台まで上昇しました。

とはいえ「バブル」ははじけるもの。
世界的なITバブルも同様にはじけてしまい、日経平均株価は7000円台まで落ちてしまいました。

ここで国民は悟ったのか、バラマキではない違う方策をもとめます。
小泉内閣の登場です。
彼の個性的な政策とともに、所謂新自由主義といわれる経済学者により、筆頭は竹中教授でしたが、構造改革が進められました。

そして今日、その構造改革路線は止まってしまい、以前のように戻ってしまった、という人がいるかもしれません。
しかし、実際には大きく違う点があるので、一概にそうとは言えません。

それは、世界的な経済の推進役が、今は存在しないということなのです。
今まではアメリカとヨーロッパ、アジアや中南米の新興国など、世界経済を支える複数の国が存在しました。
そのような国があったため、日本は構造改革で体力を強化し、よく使われる表現を使えば、筋肉質な体質へと変化しつつあります。

ですが、頼みの綱だったアメリカが元気がなくなり、ヨーロッパや新興国も軒並み重症です。
もはや、世界経済を支えられるのは日本しかいないのです。
もし世界経済の支えてがいなくなれば、1世紀ぶりの世界恐慌が発生しかねません。
世界恐慌が発生すればどうなるか、これは歴史に学べば一目瞭然でしょう。

そのため、財政出動による景気のテコ入れが必要となるわけです。
ここまで大きな経済危機において、バラマキを否定する経済学者はいないでしょう。(まともに経済がわかっている学者ならば、ですが。)

そこまで大きな問題であるということがわかっていない、危機感が無いから選挙目当てのバラマキなんて見当違いのことが言えるのでしょう。
やはり、日本の野党は無責任ですね。