某銀行員日記

とある銀行員の日常を書いたブログ。政治・経済・文化・芸能、硬軟取り混ぜて日々思ったことを主に書きます。

激動の9月

2008年09月30日 22時39分15秒 | 真面目な独り言
気がつけば9月も最終日。
1ヶ月近く更新していませんでした。
やっぱり期末は忙しいもので…

それはさておき、9月は国内外の政治経済社会に大きな変化が起きました。
福田総理の辞任と自民党総裁選、麻生総理の誕生。
リーマンブラザーズの破綻に端を発する世界規模の金融不安。
巨人の連勝。
佐々木健介のGHC制覇。
後半はさておき、今後の日本、そして世界が大きく変わるような出来事が毎日のように起こっていたといっても過言ではないでしょう。

投資信託を販売したお客さんから、電話が来るたびに泣きたくなります。
まさかここまで、というのが正直なところです。
明日の価格は見たくもありません。

実際問題として、この未曾有の危機は世界中で一致団結して取り組まないと悲惨な結果を招きます。
80年前の世界恐慌の二の舞になる可能性も十分にあります。
そこまでいかなくとも1997年の山一證券破綻の原因となったような、金融機関間の信用不安が引き起こす資金繰りの悪化による倒産が世界中で連鎖してしまう可能性も大いにあります。

世界中の中央銀行は資金供給を行っていますがそれは収まりそうにありません。
資金供給は輸血と同じで、怪我人に血液を与えてるだけです。
怪我人の出血箇所を塞がなければ、ただ流れて出て行くだけです。
もはやここまできては、とりあえず出血を止めるために根源を絶つしかないといえます。

日本の場合、公的資金を住専や銀行に投入し、強制的に治療を行いました。
批判はありましたが、結果的に金融危機は回避できました。
しかし、アメリカはまだその決断が出来ていません。
おかげで恐ろしい額の富が消えるハメになってしまいました。
アメリカの議会には、もっと広い視野を持って欲しいものです。

これはもちろん日本も同じ。
与党も野党も政界も財界も官僚もマスコミも、一致団結してこの問題に取り組まなければ、今は日本の損害は少ないとはいえ、取り返しのつかない事態になりかねません。

いまだに「埋蔵金を使って減税」だとか「解散総選挙」だなんて馬鹿なことを言っている場合ではありません。
今そこにある危機をどうするのか、私利私欲を捨て、真剣に議論してもらいたいです。