某銀行員日記

とある銀行員の日常を書いたブログ。政治・経済・文化・芸能、硬軟取り混ぜて日々思ったことを主に書きます。

新日の身売りで

2012年01月31日 22時00分23秒 | プロレス

新日本プロレスがブシロードに全株式売却

新日本プロレスがユークスからブシロードに売却されました。
株式の売却価格は5億円だったということですが、ユークスが新日本プロレスの株式取得に支払った金額と買収後にかかった赤字補填額の合計よりはるかに少ないのは明白でしょう。
残念ながらユークスはプロレス経営に失敗した、と言わざるをえません。

ではブシロードはどうなのか、というとここも難しいように思います。
確かに、K-1や新日本プロレスのスポンサーになったり、ブシロードレスリングというイベントを行うなど、ユークスが買収した当時と比べれば格闘技イベントにより積極的に関与しているように思います。

しかし、赤字体質の新日本プロレスを黒字転換できるとは到底思えません。
となれば、その赤字分をブシロードが補填し続けなければいけないわけですが、カードゲームやゲームソフト等、流行に非常に左右される業種であるため、そこまで大きなリスクを抱えられるとは思えません。
経営状況を知る資料がないためなんともいえないところもあるのですが、そこまで体力のある企業に見えないためです。

また、買収がブシロードの企業価値向上に役立つとは到底思えません。
客層が違いすぎるため、宣伝効果も期待できないでしょう。
そんな状況で赤字を補填してまで子会社にするというのは、無駄金に他ならないのです。

私がブシロードの融資担当ならば、絶対に反対します。
もっとも、プロレス団体の経営がブシロード経営者の夢ならばそれを止める手段などありません。
ブシロードの企業格付けを下げ、経営者の資質に問題があるというメモを残すくらいしかできません。
経営状態がいいからなにをやってもいいと思っている経営者は多いのですが、万が一経営危機に陥った時、企業の救済ではなく融資の回収へと銀行を走らす大きな根拠にもなりえます。
業績がいい晴れの日こそ、雨に備えて傘を準備しなければならないのです。
雨が降ってから傘を準備しても遅いのです。


と、久しぶりにプロレスの話を最後だけちょっと銀行員っぽくしてみました。
5年後、10年後、新日本プロレスが存続していればいいのですが…

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (S)
2012-02-09 22:48:10
はじめまして。私も来年度から銀行で働くことになりました。外務員試験に向けて勉強中です。
返信する
Unknown (hiro)
2012-03-05 21:08:22
はじめまして、
休眠口座にはビックリです。ゆうちょの場合は20年2ヶ月経過すると払い戻しもしてくれないそうです。

そもそも、定額預金にする時に休眠口座の説明なんて、されていません。

なんだか、納得できない話です。
返信する