某銀行員日記

とある銀行員の日常を書いたブログ。政治・経済・文化・芸能、硬軟取り混ぜて日々思ったことを主に書きます。

やっぱりゼロ金利ってのは異常だったんだなぁ

2009年01月30日 23時05分16秒 | 真面目な独り言
米住宅ローン金利、調査開始以来最低の4.96%に(トムソンロイター) - goo ニュース

アメリカの住宅ローン金利が、1971年の調査以来過去最低を記録したとか。
なんと30年固定で4.96%だというから驚きです。

日本の場合、最も低い時はその半分以下だったのではないでしょうか。
そしてその低金利に慣れすぎたのかもしれません。
20年固定で3%を越えた時、金利が高すぎる、と感じたくらいですから。

金利が高いのも低いのも良し悪しです。
どちらがいいということはありません。

しかし、アメリカの金利がこうも急落しているのは、量的緩和と実質的なゼロ金利政策のおかげ。
ドルが大量に供給されドル安がこうも進んでいると、日本の金融当局も追随しないと経済がヤバイ、と感じ出していると思いますが、まだそこまで踏み切れないようですね。

さらに円が高くなり、デフレが進むと再度の量的緩和とゼロ金利政策を行うでしょう。
しかし、ほんの3年前までやっていたので、効果がそこまであるのかは疑問です。

そうなると、スティグリッツの言っていた政府紙幣の発行しかもう手は無いんでしょう。
それがどれほど危険な賭けかは言うまでもありません。
こう考えると、ゼロ金利政策ってのはどれだけ異常な政策だったのか、そしてそれを行わざるをえなかった日本の経済情勢の異常さを感じてしまいます。

何故日本の消費者はこうもネガティブになのでしょうか。
モノやサービスを消費しないと景気などよくならないのに、やっていることは真逆なことばかり。
自分で自分の首を絞めているということに気が付く時は来るのでしょうか。

悲観論を煽ったマスコミの責任は?

2009年01月29日 22時15分50秒 | 真面目な独り言
金融危機、日本人が最も悲観的=政治不信が色濃く-17カ国調査(時事通信) - goo ニュース

金融危機に対して、日本人が最も悲観的である、という調査が発表されました。
記事の中では、国民性に加えて政治不信が原因、と結論付けていますが、果たしてそうなのでしょうか。

この記事を配信したのは時事通信社ですが、時事通信社に限らず日本のマスコミは景気のよい話を報道しません。
いいニュースよりも悪いニュースの方が、新聞が売れ、雑誌が売れ、視聴率があがるから、というのがその理由だといわれています。

実際、戦後最長の好景気にわいていた2002年から2007年の秋にかけて、景気がよいと素直に報道したマスコミを私は知りません。
ほとんどのマスコミは、実感なき景気回復だの、格差だのと、ネガティブなことを必ずといっていいほど付け加えていました。
実際に景気がよくても、これでは景気がよくないのでは、と感じるのは当然でしょう。

現在も同じで、必要以上に景気が悪いことを煽り、消費マインドを悪化させているのですから、こうなるのは当然です。
もっともそれによって広告収入が激減し、さらに視聴率や売上も減少するという結果を招いているので、自業自得ともいえますが。

政治不信も同様で、2008年中に二次補正を出さなかったことを責めるのならば、何故今二次補正の執行を邪魔している野党を批判する声がマスコミから出ないのでしょうか。
結局のところ、マスコミが作り上げたといっても過言ではありません。

とはいえ、そのマスコミ自身が信用されていなくなっている現実もありますけどね。
だから私はマスコミの言うことは基本的に信用していません。
もちろんこの記事も、調査結果もです。

別に何に使おうが自由ですので

2009年01月28日 00時00分14秒 | 日記
「定額給付金、民主候補へ寄付を」茨城医師会有志呼びかけ(読売新聞) - goo ニュース

茨城医師会が定額給付金を民主候補へ寄付しようと呼びかけているだとか。
あぁ、この人たちは定額給付金の意味がわかってないんだなぁ、としか感じることが出来ません。

定額給付金は、落ち込んだ消費を刺激するためのものです。
要は使ってもらえばなんでもいいわけで、民主党候補に寄付しようが何かモノを買おうが、自由なのです。
一番皮肉な使い方をしたい、なんて独りよがりな自己満足に浸るのも自由、といえますけどね。

定額給付金で一番悪いのは貰わないこと、そして使わないことです。
それが経済オンチのお医者様方にはわからないんでしょう。
もっとも、日本の景気を悪くして喜ぶ日本人がいるとは思いたくないですけどね。

現在、世界で最も景気がいいのは日本に他なりません。
世界の経済を日本が牽引しなければならないのに、こんなくだらないことをして喜んでいるなんて虚しさを感じないのでしょうか。

今必要なことは、なりふりかまわず景気を刺激し、好転させることです。
それが世界を救う最大にして唯一の方法なのですから。

日頃「先生」と呼ばれている人たちなんですから、もっと大局的なものの見方ができると思っていたのですが、現実はそうではなかったようですね。

ジレンマ  の続き

2009年01月27日 00時26分24秒 | 銀行の話
昨日の続きです。


現在の銀行の収入において、投信や年金保険のような金融商品販売の手数料収入は非常に大きな割合を占めています。
融資で生じる金利などとは違い、販売して即収益が見込めるので、手数料収入を重視するのは当然かもしれません。

とはいえ、それは一昨年まで続いた戦後最長の好景気の間だったからこそ成り立つ論理なのかもしれません。
1~2年のスパンでみれば、ほぼ間違いなく儲けられるような状況では、一時的なマイナスが生じても、銀行と顧客との信頼関係は崩れません。

しかし、景気が悪化し、リセッションに留まらず恐慌へと突入しそうな現在の状況では、そうはなりえません。
買うことを決断したのは顧客自身であるにもかかわらず、銀行だから信用して買ったのに、だとか、ここまでマイナスになるような商品をどうして売りつけたんだ、だとか言う人が非常に多く出てきます。

銀行員が説明不足だったのか、それとも顧客が理解していなかったのか。
そのどちらなのかはわかりませんが、どちらにしてもいえることは顧客の銀行に対する信頼を失うということです。

銀行というのは信頼で商売をしてきた業種です。
(もちろん預金保険機構や国がバックについているというのもありますが)
その銀行が信頼を失ってしまえば、何も残りません。
特に秀でた技術があるわけでもないですし、資産もありませんからね。

こういう状況下では、つくづく銀行はこういった金融商品の取り扱いに関しては素人なんだな、と感じてしまいます。
証券会社のような専門家にはとてもかなわない、そう思ってしまいます。

実際、そういった金融商品の勉強をすればするほど、銀行で買おうなどど思わなくなります。
証券会社で、自分で個別の銘柄を良く見て買おうと思うものです。

例えるならば、証券会社は大手家電量販店(ビックカメラだとかヤマダ電機だとか)、FXや商品先物などの専門会社は電気街などにある専門店、そして銀行は家電コーナーもある大手スーパーといったところでしょう。
スーパーで電化製品などを買おうなんて思うのは、あまり詳しくない人だけ。
そんな詳しくない顧客に販売しておきながら、自己責任を求めるわけですから、少しおかしいのかもしれません。

もっとも、金融商品取引法、金融商品販売法により、商品性やリスクの説明を十分にしなければならなくなり、これからはそこまで酷い事態にはならないかもしれません。
その分、売りにくくなっているわけなのですが。

いっそのこと、この手数料依存の経営体質からの脱却をはかった方がいいのではないか、とも思ってしまいます。
餅は餅屋なのですから、専門家に任せるのが一番なのではないでしょうか。

ジレンマ

2009年01月26日 23時59分57秒 | 銀行の話
また株価が下がりました。
為替も円高が進んでいます。
長期金利が下がり、債権の利回りも悪化しています。
一言で言えば、投資に向かない状況になってきています。

そんな中でも、我々銀行員は売らねばなりません。
国債を、投信を、年金保険を。
そして、評価損のでているお客さんのフォローもしなければなりません。

投資マインドがマイナスにはたらきがちなこの情勢で、売らねばならない。
売り時ではないこの情勢で、マイナスになった投信を売りたがるお客さんを止めねばならない。
本当に大変です。

投信の銀行窓販が解禁されてから10年。
昔は本当に無茶な売り方をしていたようです。
そのおかげで、今全く関係の無い私が嫌味を言われ、愚痴を言われ、文句を言われる日々。

説明をしてないのか、それとも聞いてないのかはわかりません。
しかし、全く無関係でもそれを私は受け止めねばならないのです。
それが銀行員としての責務でしょう。

何故こんなことを書いたかといえば、グローバルソブリンの分配金の値下げが原因です。
1万口当たりここ8年ほど毎月40円の分配金を続けていたグローバルソブリンが、今月から30円に値下げしました。

なんだ、たった10円じゃないか。
そう思う人もいるかもしれません。

しかし、何百万、何千万と購入している人は、月々の分配金が数万円単位で減ってしまった人も非常に多くいるのです。
そういう人たちからすれば、どうして、と思うのも無理はないかもしれません。

とはいえ、分配金が減ったからといってその人が損をしているわけではないのです。
そこがわからずに、文句をいいに来る人の多いこと多いこと…
これは説明してないのか理解できていないのかはわかりませんが、本当に嫌になります。

どうにかしてもらいたいものです。

見切りをつけることも時には必要

2009年01月23日 00時47分17秒 | 銀行の話
札幌北洋 公的資金注入申請へ 数百億円規模 新金融強化法で初(産経新聞) - goo ニュース
南日本銀行、公的資金申請へ(産経新聞) - goo ニュース

改正金融機能強化法に基づいた公的資金の申請が相次いでいます。

現在は第二地銀の2行だけですが、他の金融機関が追随するのは時間の問題でしょう。
リーマンショック以降、多額の赤字を計上し、自己資本比率が低下しているのですから、当然といえば当然です。

これで貸し渋りが起きないだろう。
もしそう思っている人がいるのならば、それはちょっと甘いと思います。

主要銀行の企業向け貸出スタンスが積極化=日銀調査(トムソンロイター) - goo ニュース

上のニュースにあるとおり、現在でも企業向け貸出スタンスは積極化しています。
銀行はお金を貸したくて貸したくて仕方が無いのです。
ですが預貸率(借入金に対する預金の残高の割合)はバブル崩壊以降、基本的に減少を続けています。

確かに98年のころは貸し渋り、貸し剥しなどの問題が原因だったかもしれません。
しかし、ここ10年ほどに限って言えば、企業が銀行からお金を借りず、社債や株式等の発行といった手段で資金調達を進めるようになったからに他なりません。
つまり、貸し渋りではなく借り渋りが起こっていたともいえます。
またそこまで大きくない中小零細企業なども同様に、あまり借入金を増やさず、自前の資金でやっていく企業が多かったように感じます。
景気が後退し、そういった手法では資金調達が難しくなったため、銀行がその代わりを務めようと貸出スタンスを強めているというわけです。

そんなことは無い。現に融資を断られた。貸し渋りだ。
そう言う人もいるかもしれません。
しかし、それは貸し渋りではなく、財務状況が悪いため貸せないだけだと思われます。

例え黒字だろうが担保があろうが、返済余力の無い企業にお金を貸すことなど出来ません。
そのお金は元はといえば預金ですから、確実でない相手に貸すことなど出きるわけが無いのです。
これは貸し渋りではなく、妥当な判断であると思います。

無理に借入金や売掛金を増やし、迷惑を被る人を増やすよりも、早めに見切りをつけて被害を最小限に抑えることが経営者としてあるべき姿なのではないでしょうか。

インフルエンザに気をつけて

2009年01月22日 22時28分06秒 | 日記
最近インフルエンザが猛威を振るっています。

私の支店も、パートの一人のお子さんがインフルエンザになり急遽早退したのを手始めに、インフルエンザで休まざるをえない人が続出。
どうやら本格的にインフルエンザのシーズンになってしまったようです。

ここまで酷いのは入行してからはじめて。
おかげで休んでいる人の多い別の担当を手伝わなければならなくなり、ちっとも自分の仕事がはかどりません。

私は昨年予防接種をしていたのが良かったのか、今のところそんな予兆はありません。
とはいえ、身体には十分気をつけなければ。

学生時代とは違い、休むということは多大な迷惑をかけてしまいますからね。
健康管理はしっかりとするしかありませんね。

こんな質問しか出来ない人が副代表を務める政党があるそうです

2009年01月21日 21時25分33秒 | 真面目な独り言
麻生首相「みぞう」、どよめく委員会 漢字テスト12問(朝日新聞) - goo ニュース

民主党の石井副代表が、参院予算委員会で麻生総理に漢字テストをしたそうです。


もう呆れてものも言えません。
これがテレビのバラエティ番組ならまだわかります。
しかし、これがあったのは国会の、しかも一番重要な予算委員会で、さらに野党第一党でかつ参議院第一党の民主党の副代表である石井一議員がやったのです。

国民を馬鹿にしているのでしょうか。
世界経済が停滞し、恐慌前夜といわれ、アメリカではオバマ新大統領が就任するというタイミングで、なんて馬鹿なことをやる人がいるのでしょう。
税金泥棒といわれてもおかしくない愚行です。

それを嬉々として報じるマスコミの愚かさにも辟易しますが、それ以上にこんな質問をする石井副代表の国会議員として、公人として、公僕として、政治家としての資質を問いたいです。
その質問が何の意味があるのですか。
もっと質問すべき事項は山ほどあるのではないですか。

以前、カップラーメンの値段が云々と、これと同じくらい馬鹿な質問をした議員もいました。
国のため、国民のために働かない、税金に寄生するだけの国会議員はさっさと辞めていただきたいものです。

そして、こんな人物を党員としており、あまつさえ副代表という要職にすえている民主党は、どんな処分をするのでしょうか。
もし何もしないのであれば、国会でろくな質問の一つも出来ないような馬鹿しかいない、政権担当能力の無い政党であると国内外にアピールしているようなものです。

1年ほど前に代表自身が言っていたように、民主党に政権担当能力はいまだにないんでしょうね。

変化を許容できない愚かな人々

2009年01月20日 00時07分23秒 | 日記
goo注目ワード ピックアップ・・・こんにちわ撲滅委員会(goo注目ワード) - goo ニュース

言葉というものは生き物である、そういわれることがよくあります。
例えば、同じ日本語といっても時代や地域によって様々に変化をし、多様性をはぐくんできました。
他の言語も同様に、多種多様な変化をしています。

それを真っ向から否定するような愚かな人々がいるようです。
この記事に出ている『こんにちわ』撲滅委員会というのもその一つといえるでしょう。

日本語の昼間の挨拶としてよく使われる「こんにちは」。
それを文章表記した際に「こんにちわ」と書かれる事が多く、語源から言えば間違っているから撲滅しよう、というようなことがこの集団の趣旨だと思います。
しかし、そんなことに意味があるのでしょうか。

現在の日本語も、過去に遡り、語源をたどれば間違っているものが多々あります。
例えば、旧仮名遣はその典型たるものでしょう。
昔の日本人が現代の日本人の言葉を聞けば、おかしい、間違っていると言い出すかもしれません。

けれども、それに意味が無いのは明白です。
なぜなら、現在の日本人の言葉は、現在の日本人が使用しやすいように変化していったのですから、昔の日本人が違和感を感じるのは当然です。
さらにその昔の日本人が使っていた日本語も、さらに昔の日本人からすれば違和感を感じるでしょう。
時代とともに変化するのですから、昔と比べておかしいと思うのは当然なのです。


例え語源が「こんにちは」であっても、現在の日本人が「こんにちわ」が使いやすいのであれば、そう表記してもなんら問題はないのです。
それが日本語の変化であり、進化であるのですから。


同じように、近頃の若者の言葉が乱れている、という高齢者の嘆きも良く聞きます。
これも「こんにちわ」問題と同じです。
結局のところ、自分も言葉を変化させたという事実を棚にあげ、自分の言葉を変化させた若い世代を批判しているに過ぎません。
どちらも変化していく様を許容できない、度量の狭い人たちだ、といえるでしょう。

変化は進化を生み出します。
進化せずに停滞してしまったものは滅びるだけです。
そこまで考えて、「こんにちわ」を撲滅しようと考えているのでしょうか。

何か問題でも?

2009年01月19日 00時12分48秒 | 日記
受験間近、教室ガラガラ(朝日新聞) - goo ニュース

近畿地方のとある市立小学校で、約100人いる6年生の3分の2が欠席したというニュースが朝日新聞のサイトにありました。
ほとんどが翌日の私立中受験に備えての休みだとか。

記事では
>この日は、他の小学校と同様に阪神大震災の追悼式があった。
>ある教員は「学校が二の次になっている。子どもは責められないが、健全なあり方なのか」と話す。
と締められていましたが、いったい何が問題なのでしょうか。

実際問題として、受験というのは非常に大きな問題です。
その人の人生をも左右してしまうのですからね。
それにむけて万全の備えをするために学校を休む、これの何処が健全でないというのでしょうか。

もはや周知の事実だとは思いますが、公立学校は役に立ちません。
大学のように高度な研究をするところならばまだ別ですが(といってもそれはほとんど理系学部に限られますが)、それより下、つまり高等学校以下ならば公立が公に行かせる意味はほとんど無いでしょう。

その原因は様々ですが、一番大きいのは教師の質の低下でしょう。
このニュースにも出てきた教師のように、何かの問題が出たというときに、すぐに生徒の問題であると決め付けます。
生徒に問題が無くとも、親のせい、環境のせい、政治のせい、社会のせいにするでしょう。
おそらく、自分の責任であると認めることはありません。

結局のところ、自分以外の何かが悪いのであって、自分は常に正しいと考えているのが最大の原因です。
反省もせず、改善もしないのであれば、顧客である生徒及び保護者はそんな教師のいる公立学校は見放し、私立学校を選択するのは明白です。

教師とはいえ、教育というサービスを提供する労働者に他なりません。
顧客がどのようなニーズをもっているか、それを掴んで対応していかねばそっぽを向かれるのは当然。
聖職だからなんだとその現実から逃げ回っているようでは、いつまでたっても顧客は振り向いてくれません。

もっともこれはあらゆる業種に関してもいえます。
もちろん銀行もです。

時にはやりたくも無いことをやらねばならない。
格好悪いこともしなければならない。
それが働くということです。

そのことをこのニュースに出てきたような先生方はわかっているのでしょうか。