『10×□Ⅳ』
意味不明な数式であるが、□の中に整数(+)、あるいは負数(-)、あるいはゼロであれば…と考えていくとあらゆる可能性が出てくる。
それは、《存在・非存在・無》という解釈が一般的かと思われる。
作品は人の口から何かが出ている(呼吸)ように見えるが、外部からの攻撃(新鮮な空気、潜む細菌)のようにも見える。
人体に於いて、外部との接触面(穴)は、幾つかあるがもっとも交感度が高いのは口かも知れない。
人の吐く息は物理的に空気を流動させる、その振動は生命体の持つエネルギー(力)によるものであり、自然(空気)からも同様にエネルギー(酸素)を頂いている。
つまりは存在の所以である。
(写真は神奈川県立近代美術館(若林奮『飛葉と振動』展・図録より)
あたらしくそらに息つけば
ほの白く肺はちぢまり
(このからだそらおみぢんにちらばれ)
いてふのこずゑまたひかり
ZYPRESSEN いよいよ黒く
雲の火ばなは降りそそぐ
☆測(予想して)迫る。
拝(敬い尊重して)告げ、運(巡り合わせ)、化(教え導く)講(話)である。
すぐにわたしだということをわかってくれました。抜群の記憶力とひろい世間知とで有名な人なのです。ちょっと眉を寄せさえすれば、それだけでだれでも見わけてしまうのです。一度も会ったことがなく、どこかで聞いたか読んだかしただけの人っちでも見わけてしまうことがります。たとえば、このわたしだって、それまでに会ったことはまずなかったとおもいます。
☆彼はすぐにわたしを分かってくれました。記憶力があり、感情豊かで有名な人です。会ったことも聞いたことも読んだこともない人たちでも、ただ目の働きだけでわかってしまうのです。たとえば、わたしも会ったことはありません。