竹林で・・・
にわか勉強
どうやら、イネ科 タケ亜科の属の分類はまず稈鞘(竹の皮)が落ちるか残るかが決め手
以前聞いたことがある「落ちるのが竹、残るのが笹」っていうのはどうやら違うようだ
カンチク・メダケ・ヤダケ・スズタケ・アズマザサ・ササ属は稈鞘(竹の皮)が落ちずに残(宿存す)る
⇄ ホウライチク・オカメザサ・マダケ・シホウチク・ナリヒラダケ・トウチク属は離脱
タケ亜科45属からなり、主に熱帯から暖帯に分布し一部温帯に進出
日本は温帯だから北限ってことなのかな
①陰陽竹 インヨウチク
島根県比婆山特産、県天然記念物。稈はマダケの様で葉は緑色でクマザサのように大きい。マダケ属とササ属の属間雑種と考えられてる
枝は節から1本ずつ出る
稈鞘は脱落性
芽の上方にやや溝がある
葉は長さ20~25㎝、幅35~50㎜
インヨウチク
Hibanobambusa tranquillans (Koidz.) Maruy. et H.Okamura
イネ科 インヨウチク属
常緑タケ類 高さ4~5m径3cm
②寒山竹 カンザンチク
中国原産、日本最大級のササの一種。株立ちとなる
株立ちとなる
葉が硬く先が垂れ下がらない
カンザンチク
Pleioblastus hindsii (Munro) Nakai
イネ科 メダケ属 常緑ササ類 高さ3~6m、径3~4cm
5~8月の筍は食用 中国南部原産で関西地方以西で広く植栽され一部野生化
株立ちではないと書いてある物もある?
一節から多数の枝を鋭角に出しササ類では最も高くなる
稈を船の竿、物干し竿、箒の柄などに用い、タケノコは食用。西表島西部地区ではダイモと呼ばれる(参考: 西表島植物図鑑)。
③四方竹 シホウチク
中国原産、稈は四角形。秋に筍が出る。
シソ同様四隅の維管束が以上発達して四角くなる
シソ同様四隅の維管束が以上発達して四角くなる
葉が細く密に下垂し特に冬場に緑を増すので、関西地域の和風庭園等で珍重される
下部の節には短い刺状の気根が突出する
竹皮は薄く、稈はざらつく
シホウチク
Chimonobambusa quadrangularis (Franceschi) Makino
属名は冬、タケ(筍)
Tetragonocalamus quadrangularis Makinoは旧属名
属名は四角い管
イネ科 シホウチク属 タケ類 高さは2~7m
中国中・南部原産、庭園タケとして関東以西に植栽
④紺縞竹 コンシマダケ
マダケの変種、葉に濃紺色の縞
コンシマダケ
Phyllostachys reticulata (Rupr.) K.Koch ‘Subvariegata’
イネ科 マダケ属 常緑タケ類
高さ4~7m、径4~6㎝
中国原産、マダケの園芸品種、庭園用・工芸品に利用
他の種小名が書かれているサイトもありました
⑤辣韮矢竹 ラッキョウヤダケ
ヤダケの品種。節間が膨れてラッキョウ形。稈を2つ割りにして箸置きに利用。地下茎が無く株立ち。
ラッキョウヤダケ
Pseudosasa japonica (Siebold et Zucc. ex Steud.) Makino ex Nakai 'Tsutsumiana'
イネ科 ヤダケ属 タケ類
本州・四国・九州 水戸で発見された
高さは2m
⑥鳳翔竹 ホウショウチク
オウライチクの変種、稈にも葉に白い縞、春から初夏が特に美しくなる
稈に白条
稈に白条
葉にも白条
ホウショウチク
Bambusa multiplex (Lour.) Raeusch. ex J.A. et J.H.Schult. 'Silverstripe'
Bambusa glaucescens Munro f. variegata Muroi et Sugimoto と書いたサイトもある
イネ科 ホウライチク属 タケ類
中国南部~東南アジア、株立ち、筍は秋~冬、葉の白状は春~初夏
⑦蘇方竹 スホウチク
ホウライチクの変種。株立ち。稈に紅黄色の縦縞(黄色地に緑条)
稈や竹の皮に節ごとに位置や幅の異なった縞が入る
スホウチク
スホウチク
Bambusa multiplex (Lour.) Raeusch. ex J.A. et J.H.Schult. 'Alphonso-karr'
Bambusa geaucens f. alphonso-karii Rauschと書いたサイトもある
イネ科 ホウライチク属 タケ類
高さ5m 夏~冬にかけて稈や葉鞘が赤色に変わり朱竹とも呼ばれる
⑧蓬莱竹 ホウライチク
中国(もとはジャワなど)原産、火縄銃の火縄用に渡来
稈が密生、株立ち状。筍は夏に生え「土用竹」、稈が水に沈むので「沈竹」ともいう
稈はやや密に密生する。高さ3~5m、径2~3㎝
稈はやや密に密生する。高さ3~5m、径2~3㎝
枝は節から大小多数生ずる。小枝の先に3~9枚の葉が羽状につく
並行脈だけがある。並行脈管を連絡する横脈が無いのはホウライチク属の特徴。と知ってアップで撮ってみましたが顕微鏡的特徴だったらこの写真いみなかったかな
ホウライチク
Bambusa multiplex (Lour.) Raeusch. ex Schult. et Schult.f.
Bambusa nana Roxb. var. normalis Makinoとするサイトもある
イネ科 ホウライチク属 常緑タケ類
中国南部~東南アジア原産 古くに渡来しc縫う部地方以西に植栽
高さ3~8m、節から多くの小枝が束状にでる。筍は初夏~秋、
⑨黄金竹 オウゴンチク
マダケの変種、稈は黄金色、節には2本線、部分的に緑色の縦条が入る(この写真では確認できない)、葉にときおり白い筋、枝は2本ずつ生じる
オウゴンチク
Schizostachyum brachycladum (Kurz) Kurz
ラベルはPhyllostachys reticulata ‘Holochrysa’
イネ科 マダケ属の常緑タケ類
本州~九州 高さ2~5m、径5㎝
⑩金明竹 キンメイチク
マダケの変種、稈は黄色に緑色の縦縞(緑条)・芽溝部 枝の出た側が黄金色、上部程緑が増す
葉に白条がある
キンメイチク
Phyllostachys sulphurea (Carrière) A. et C.Rivière
ラベルではPhyllostachys reticulata ‘Castillonis’
イネ科 マダケ属 タケ類
本州~九州、高さ10~20m、径3~8cm
中国原産のマダケの一品種 高さ10~20m、径3~8cm
庭園用に植栽されるが石川・福岡・群馬で天然記念物に指定されているものあり
⑪ギンメイチク
マダケの変種、稈は緑色に芽溝部に黄色の縦縞(キンメイチクと逆)、稈が緑色で芽溝側が黄金色となる。
ギンメイチク
ギンメイチク
Phyllostachys bambusoides Siebold et Zucc. 'Castilloni-inversa'
ラベルではPhyllostachys reticulata'Castilloni-inversa'
イネ科 タケササ類 マダケ属 常緑タケ類
高さ10~20m、径3~8cm
⑫亀甲竹 キッコウチク
モウソウチクの変種・園芸品種、下部の節間が交互に膨れて亀甲状。観賞価値が高い。庭園によく植えられる。
キッコウチク
キッコウチク
Phyllostachys edulis (Carrière) Houz. 'Kikko-chiku'
ラベルではPhyllostachys heterocycla 'Heterocycla'
解説板ではPhyllostachys edulis 'Heterocycla'
イネ科 マダケ属 タケ類 別名: 仏面竹
中国南部原産のモウソウチクの突然変異種
観賞用の他京都府伝統工芸「京銘竹」の素材
水戸黄門の杖
⑬金明孟宗竹 キンメイモウソウ
モウソウチクの変種・園芸品種、稈に黄色の縦縞(黄緑色に緑条とも)、葉に黄色の条班
キンメイモウソウ
Phyllostachys edulis (Carrière) Houz. 'Tao Kiang'
Phyllostachys heterocycla Mitf. ‘Nabeshimana’ と書いたサイトもある
イネ科 マダケ属 単軸型タケ類
中国江南地方から渡来した孟宗竹の変種でキンメモウソウチクともいう
宮崎・福岡の天然記念物に指定されるほか、京都で自生が見つかった
花と緑の志納センターにも小さなコーナーがある。
京都市立植物園にタケ類のコーナーがありました。
東山植物園にも竹のコーナーがあるそうだ。
静岡県にタケだけの植物園があるそうです。
追記: 2028年にハチクの全国一斉開花のピークが来ると予想されています。2022年の春、地元の川口では2か所の開花がみられました。220714