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ぶらり北区の旅
バイク
/
2005年01月07日
ここ2日ばかり寒かったのに、今日は何やら暖か。
今年まだバイクを動かしていなかったので、エンジンをかけようかなと思い立つ。
せっかくだから、ちょっと走ろうと思い、近所に何か無いかしら?と検索してみて、「草刈の碑」というのが目に付いた。
「日本全国草刈り選手権大会」というものを記念した石碑らしい。
「日本全国草刈り選手権大会」ってなんだ?
ちょっぴり気になる。
とりあえず、覗きに行ってみる事に。
石碑は、岩淵水門のある辺りにあるらしい。
岩淵水門は、子供の頃よく見ていたので、場所はおおよその見当がつく。
久々のエンジン始動!(動画参照)
久々だからか、いまいち機嫌の悪いバイクと共に、北赤羽の横の浮間橋を越え、環八に出て東へ。
そのまま北本通にスイッチし、志茂5丁目辺りから、北側の住宅街の間の細い道を進み、荒川の土手に出る。
志茂橋をバイクのまま越える事ができたので、土手までバイクでかなり近づくことができたので、ちょっと嬉しかった。
土手はこんなカンジ。
整備されていて綺麗。
散歩したりするのに、すごく良い感じ。
まずは水門見学。
水門の説明書きによると、昔は荒川の本流は隅田川だったそうで、今の隅田川が、昔は荒川と呼ばれていたのだそうです。
この昔の隅田川は、川幅が狭く、堤防も低かったため、洪水を多く惹き起こしたため、明治44年から昭和5年までかけて、新たに約22kmの人工の放水路を作って、洪水を防いだのだそうです。
その放水路が、現在の荒川なのだそうです。
その新しい荒川と隅田川が分かれる辺りにあるのが、この志茂水門。
へ~
知らなかった。
これが赤門と呼ばれる旧岩淵水門。
昭和57年に新たに作られた青門に役目を引き継いだものの、荒川周辺を守った歴史として、整備管理され、残されているのだそうだ。
これが青門と呼ばれる新岩淵水門。
現役です。
写真で、川は右に向かって流れており、写真中央の中洲の奥が荒川、手前が隅田川になるわけです。
赤門の上を通り、中州へと渡る事ができます。
その中洲に、例の石碑があるわけなのです。
赤門を渡ったら、まずこんなのがあった。
「月を射る」というオブジェ。
錆びたなんかにしか見えないが、平成8年度 荒川リバーアートコンテスト特賞受賞作品らしい。
元からこうなのか?
飾られて、ほっとかれて、ここまで錆びてしまったのか??
それは私にはわからない。
そしてようやく石碑に辿り着く。
石碑の台座に腰掛ける男が、ハトに餌をあげていた。
私が近づいた事で、バっと全て飛び立つハト。
申し訳ない気持ちのまま近づいたら、バッサバッサとハトが戻ってきた。
それはそれでウザい。
んで、石碑。
草刈の碑
農民魂は先づ草刈から
と、大きく刻まれた碑。
この文字の下に書かれていた事は、大雑把に書いたら、こんな事。
草刈るってーのは、日本農民の昔から行っている良い事で、農民の魂であり、訓練であり、発露である。
農薬に頼るのもいいけどさ。
農薬に頼ってると、草刈が衰えちゃうわけ。
でもさ、自然の方が良くない?
たい肥とかだってさ、草刈すれば作れるわけだしさ。
体にも良さそうだしさ。
だから、草刈サイコー!って、しようと思ったわけ。
んで、男女青年団、農学校、壮年団とかで四組に分かれて、全国で町村大会、郡大会、都道府県大会とか大きくやっちゃって、選手選んで、そんで集まった連中で大会したわけよ。
昭和13年8月からここで、6年、6回も。
天皇様とかだって、見に来てくれたのよ。
鎌振って頑張る選手を応援するために、2時間にもわたる大会を、両岸がうまるぐらいの観衆が集まって、旗やら振って、応援したわけよ。
でもさ、戦争が始まっちゃったから、その後の大会は中止になっちゃったの。
でも、それってもったいないから、農業関係のみんなで寄付を集めて、この石碑作ったの。
…こんな感じであろうか。
ううむ。
「日本全国草刈り選手権大会」という響きが面白くて見に来てしまったのだが、案外重くて深いお話でした。
今の農業家の苦悩も、この時代をひきずり…いや、国内農業の現状を考えると、もっと悪化しているのではないか?
農薬ってのは、害虫を完全に排除は出来ないのだそうだ。
たとえば、Aという農薬を使い、害虫が9割死ぬ。
しかし、A農薬に耐性を持つ害虫が1割は生き残り、あっという間に元の数に戻る。
そこで、Bという農薬を使うと、A農薬に耐性のある1割が生き残り…と、結局堂々巡りなのだそうだ。
かえって、農業害虫ではなく、益虫とされる生き物達は、えてして農薬に弱かったりする。
その害虫とされる生き物を捕食する益虫達が農薬によって殺される事によって、害虫被害がさらに拡大する事も少なくないらしい。
農薬を使わなければ、害虫は減らないが、農薬を使うと、害虫を捕食する益虫が全滅する。
以前、この農業害虫を捕食する率が圧倒的に高い蜘蛛を殖やし、農薬を使わずに、蜘蛛によって農薬の代わりにするという研究がなされているという話を聞いた事があるが、その後聞かないから、きっとダメだったんだろうなぁ…
まぁいいや。
ちょっぴり感慨深い気持ちのまま、王子にある飛鳥山公園を覗く。
バイクを置く場所がなくて、困った。
結局、交番の近くの歩道に停めた。
王子といえば飛鳥山公園というぐらい、この辺りでは有名だが、桜の時期ならばともかく、なんてない公園だ。
3つぐらい博物館があるが、「紙の博物館」とか、ちょっと見るには微妙なものだ。
見たら面白いのかもしれないけれど、勇気がわかない。
本物の電車なんかが置いてあるので、子供を連れての散歩などには良いかもしれないけれど。
でも、この時は、なにやら工事していたので、電車に近寄れる風ではありませんでした。
この飛鳥山公園の脇には、都内唯一の路面電車が走っています。
こいつの存在を忘れていたので、久々に見て、なんだか新鮮でした。
たしか、高田馬場から、早稲田まで走っているのだったと思います。
(訂正:全然違いました。どんだけ短距離なんだってもんですよね ^_^; これでは。早稲田から三ノ輪まででした。)
この後、やはり王子の「名主の滝公園」に、滝を見に行こうと思ったのだけれど、工事中で、滝が流れていないとの事で、断念。
工事で流れない滝っていったい…
いやはや、セコい滝なのはわかってるけれど、後日リベンジです。
近所でも、探せば地味に面白いものもあるものですねぇ。
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