しましましっぽ

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「ルート66」 キャロル・オコンネル 

2018年01月23日 | 読書
「ルート66」 キャロル・オコンネル   創元推理文庫   上・下巻
 SHARK MUSIC      務台夏子・訳

完璧な美貌の天才ハッカー、ニューヨーク市警刑事キャシー・マロリー。
彼女の家の居間に女の死体が一体。
それなのに部屋の主は行方不明。
自殺ととれないことはないが、マロリーが殺していないとは言いきれない。
マロリーはどこにいったのか?
相棒のライカーはクレジットの利用記録から、彼女のあとを追う。
マロリーが改造したフォルクスワーゲンを飛ばしているのはルート66、別名マザー・ロードとも呼ばれる道だ。
自分が生まれる前に書かれた古い手紙をたよりに辿る彼女の旅が、ルート66上で起きた奇怪な殺人事件と交差する。
       <文庫本上巻1頁目より>

行方不明になった幼い子どもの親たちが集まり、ルート66上を進む奇妙なキャラバン。
彼らを率いるのは、元神父で心理学者でもある老人だ。
だがキャラバンのメンバーの一人が殺された。
死体の手は切り離され、代わりに置かれていたのは古い子どもの手の骨だった。
州をまたいで進むキャラバン、狙われるメンバー、ルート66上で幼い子どもが殺され埋められた事件を追うFBI捜査官たち、州警察、FBIが錯綜する現場。
マロリーは幼い子どもを護り、犯人を捕らえることができるのか?
そしてマロリーが自身の旅の果てに見るものは?
       <文庫本下巻1頁目より>








マロリーがルート66を行くことになったのと、殺人事件が交差したのが偶然だったのだが。
それで事件が進展して解決していく事になる。
マロリー自身は、もっと自分の思いに浸りながら旅を進めて行きたかったのではないかと思うが。
それにしても、自分は捨てられたと思った父親だったのに。
旅をしている姿は父親を感じて寄り添いたいと言う思いに感じられた。
だから、子どもの頃にそんな出会いがあったのはちょっと意外だった。
マロリーの父親の事が分かる物語は、かなりドラマチック。
良かったと思えるラストで、ホッとした。良かった。
自分もライカーと同じように思っていたから。
しかし、起こっていた事件は恐ろしいばかり。
なぜ、そこまで分からなかったのか。
アメリカの広さと、その社会や組織の人間関係。
結局最後まで殺人鬼の顔か見えない。
マロリーシリーズ、この後はどんな展開になるのだろう。
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