しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「死の誘い」 ケイト・チャールズ 

2008年06月10日 | 読書
「死の誘い」 ケイト・チャールズ     創元推理文庫
  THE SNARES OF DEATH     相原真理子・訳

英国ノーフォーク州サウス・バーシャムにある聖母マリア教会。
聖母マリアを愛し、古くからの聖像や宗教画が数多く飾られ、カトリック風の儀礼になじんだ教会だった。
そこに新しい司祭、ロバート・デクスターが妻のイレインと娘のレベッカとともに赴任して来る。
デクスターは、過激な福音派の牧師で、聖像や宗教画を偶像崇拝だと嫌う。
早速改革に乗り出したデクスター。
教会の手伝いをしていた老婦人のアリスとグエンは驚き反発する。
デクスターは自由に出入り出来た教会も鍵をかけてしまう。

主人公は事務弁護士のデイヴィッド・ミドルトンブラウンと画家のルーシー・キングズリー。
二人が探偵役で、これが2作目。
シリーズになっているらしいが翻訳されているのは3作目まで、らしい。



推理ものとしては、なんだかのんびり感じて、犯人は誰だ、と必死に探す感じでもしないし、殺人が起こっているのに、周りの人達はそれに恐れおののこともない。
それがこちらにも伝わってか、殺人事件ということを忘れそうな展開。
そして、大きなひねりもなく、悪者は悪い、みたいな。
それでも、ひとつの町の話として面白い。登場人物も生き生きしている。
英国の教会のことはよく知らないが、色々あるのだなと興味深い。
カーニバルのようなお祭りみたいなものもあるのだ。
神父と牧師。同じものだと思っていたが、宗派によって呼び方が違うのだ、知らなかった。
宗教は心の問題だから、何が良くて何が悪いか決められない。
敵対するのではなくて、相手のことも受け入れられるようになればいいのに。
それはすべてにおいて言えることだとも思う。
英国が舞台だと、紅茶を飲むシーンがよく出てくるが、コーヒーより優雅に感じてしまうのは何故だろう。
英国人は本当に紅茶が好きなのだ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2008 F1第7戦 カナ... | トップ | EURO 2008 グルー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事