しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「夜明けのフロスト-Seven stories of Christmas」R.D.ウィングフィールド

2006年02月25日 | 読書
クリスマスミステリーを集めた 『ジャーロ』傑作短編アンソロジー③

「クリスマスツリー殺人事件」 エドワード・D.ホック
35年前、赤いピックアップトラックにツリーを積んだ男が4人連続撃たれた事件を、警察を引退したレオポルドが追う。

「Dr.カウチ、大統領を救う」 ナンシー・ピカード 
夜の散歩で、トールマン大統領とドッグフードの盗難と、妻との不仲について話あった事を孫に話す、獣医のカウチ。

「あの子は誰なの?」 ダグ・アリン 
両親の死後、母の遺書から自分の本当の父親を捜しに来た、若き海兵隊の本当の目的とは。

「お宝の猿」 レジナルド・ヒル
美術館から盗まれた、黄金の猿を追うアンディ・ダルジール警視とピーター・パスコー主任警部。

「わかちあう季節」 マーシャ・マラー,ビル・プロンジーニ 
名無しの探偵・通称ウルフが、出席したパーティーで、フィロッピーディスクが盗まれたのを見つける。

「殺しのくちづけ」 ピーター・ラヴゼイ
ある会社のパーティーで、重役が心臓発作で死亡するが、殺人の可能性も・・・。
休暇でダイヤモンド刑事(?)が解決する。
ヤドリギの実は毒。

「夜明けのフロスト」 R.D.ウィングフィールド著,芹澤恵訳.
クリスマスと言うのに、早朝、商店の戸口に赤ん坊が捨てられ、着衣には血痕が。
少女失踪事件も発生し、百貨店の金庫が荒らされ、警備員が行方不明。
フロスト警部は大忙し。

これは、中篇。いつもの様に、同時に起こる事件に足りない警察官を指揮し、
天敵のマレット署長をかわしながら、事件を解決していく。
長編も中篇も、テンポは変わらず、事件が少ないくらい。
長編と同じような流れだが、マンネリとは感じずに、フロストの世界を楽しめる。
フロストの良い所は、部下に責任や、本当に嫌な事を押し付けない事。
翻訳されていない「フロスト」が、早く出版されるといい。

「フロスト」が読みたくて手にした本。
クリスマスは奇跡の起こると言うけれど、この中の話は、クリスマスだけれど、すべてがメデタシとは行かない辛い場面もある。これが、世の中だから。
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