しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「猫舌男爵」  皆川博子  

2005年10月01日 | 読書
「猫舌男爵」  皆川博子 

短編集
『水葬楽』すいそうらく
新しい、死の迎え方。いくつかのポエムが挿入されている。
『猫舌男爵』ねこじただんしゃく
針ヶ尾奈美子の「猫舌男爵」をどこかの国の学生が漢和辞典一つで訳したもののあとがきと、その小説を読んだ人との書簡のやり取り。
直接的な解釈が面白い。針ヶ尾奈美子の最期は、水葬楽に通じるのか?
『オムレツ少年の儀式』
ドイツ難民の親子の話で、現実感はがあるのだが・・・どこまでが事実で、どこが幻想か。
『睡蓮』
日記や手紙、記事などから、画家のエーディト・ディートリヒの生き様を描くが、
死んだ後から、子供時代へとさかのぼっていく。
『太陽馬』たいよううま
敗走ドイツ兵の話だが、主人公はコサック。
彼が書く話が織り込まれているが、この神話(?)が難しい。

幻想小説なのか・・・よくわからないところも・・・
わかっていると思っても、違うかも知れない。
最後まで読んで、あーそう言う事なのかなとも思い、もう一度読めば
もう少しわかる様な気もするが。
でも、何となくこう言う雰囲気は好きだ。

コサックの歴史は知らなかった。戦争が生み出す悲惨さが伝わってくる。

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