しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「Mr.クイン」 シェイマス・スミス

2007年08月14日 | 読書
アイルランドのダブリン。
麻薬王、パディ・トナーのブレーンとして、完璧は犯罪計画を立てるジェラード・クイン。
クインは犯罪計画を立てるだけで、実行はしない。
そして予防措置をいくつも取り、万全を期す。
今回持ち込まれた犯罪は、不動産会社社長ハセット一家を事故に見せかけて殺すことだった。
順調に進んだ犯罪だったが、新聞記者のモリー・マレーに尻尾をつかまれそうになる。
モリーはクインの妻、シンニードの姉だった。


悪者が主役で捕まらない物語。
こんな話では、主人公は渋くてびしっと決めた完璧な人間のようなイメージがあるが、
このクインはどこかお茶目な可笑しみのある人物。
それでも、やはり好きにはなれない。好きにならなくて結構と言われるけれど。
でも、後々のことまで考えて計画し、それがきっちり収まっていく、パズルのような物語は好きなので、面白く一気に読めてしまうのだが。
しかし、悪は報いを受けて欲しいと思ってしまう。

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