しましましっぽ

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「贖罪の街」 マイクル・コナリー

2022年12月08日 | 読書
「贖罪の街」 マイクル・コナリー 講談社文庫 上・下巻
 THE CROSSING       古沢嘉通・訳

ボッシュはロス市警退職を余儀なくされ、異母弟のリンカーン弁護士ミッキー・ハラーを代理人に立てロス市警への異議申し立ての訴訟をおこなっている。
2015年2月に、女性公務員が自宅で強姦の上、撲殺された。
被害者の体に残された精液のDNAが合致し逮捕されたのは、ハラーの古くからの顧客だった。
   <文庫本上巻裏カバーより>

容疑者フォスターは更生した元ギャング。
刑事弁護士に協力するのは警察官仲間には裏切り行為と見られることから協力を渋っていたボッシュだが、事件に興味を抱きハラ―の陣営に加わった。
謎の悪徳警官二人組がことごとく事件調査に介入し妨害をはかり、真相を迫ろうとするボッシュに次々と危機が襲いかかる。
    <文庫本下巻裏カバーより>






悪徳警官とはハリウッド分署風俗取締課の刑事、ドン・エリスとケヴィン・ロング。
始めに2人が乗った車が、バイクに事故を起こさせるシーンがある。
そのバイクに乗っていたのがミッキー・ハラーの調査員シスコだと分かった時点で、理由は分からないが、2人が起こしている事件だと気が付く。
エリスとロング側からも書かれている。
ボッシュがいつ2人の存在に気が付き、どう追い詰めていくのか。
結構ストレートにはいかない、謎解きが必要で、そんな所が面白かった。
しかし、警察官がそんな悪になるとは。
逃亡計画も立てていたなら、次々と殺す前に、逃亡すれば良かったのではないかと思ってしまう。
そんな事件の他に、警察官と刑事弁護士の事などが面白い。
弁護士の立場は、異母弟のミッキーでも、ボッシュからしたら不可解な存在になってしまう。
ボッシュの、どちら側に付くかではなく、真犯人を捕まえたいと言う気持ちにほっとする。
ただ、ボッシュが事件を解決したと思っても、なかなかそうはならない。
警察はとことん身内を守ろうとするものなのか。間違いは認めないのか。
最後は法廷で終わるのは、ボッシュとハラ―の物語だから。
やはりボッシュには刑事が似合う。
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