しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「漂白 警視庁失踪課・高城賢吾」  堂場瞬一

2013年07月06日 | 読書
「漂白 警視庁失踪課・高城賢吾」  堂場瞬一      中公文庫

高城と醍醐、明神で飲んで帰る途中で火事の現場に出くわし、明神が負傷する。
火災のあった、スナック「ブルー」から2体の焼死体が発見される。
1人はマスターの高島尚人。
もう1人は背中を刺されていて殺人の可能性が高いが、身元が分からない。
失踪課で身元確認を引き受ける。
半分溶けかけたネックレスを、入院中の明神が見た気がするという。
失踪した作家、藤島憲の持ち物リストに載っていたものだった。
失踪課を訪れたのは、妹と担当編集者で、火災のあった当日だった。
1週間前から連絡が取れなくなっていた。
調べて行くと、藤島の失踪には奇妙な点がいくつか見つかる。

    <文庫本裏カバーより>

高城賢吾シリーズ、第4弾。




殺害された遺体の身元確認と言う、今までの失踪者の捜査とは違う。
そのことで、始めから緊迫感が感じられる。
それに失踪した作家の捜査が加わり、面白さが増す。
作家という者や、その心情は作者の思いとも重なるのだろうか。
ただ、盛り上がった割にあっさりと終わってしまった感じがする。
藤島の解決策が、今一つピンと来ない。
もっとなにかあったのではと思う。
始めの時も、その次の時も。
真相が分かってから、人格が変わったような登場人物もひとり。
急にそんな風に変貌というか、前の様に戻るのだろうか。
それまで、その兆候が見られないのは不思議な気がする。
そんなところが少々引っ掛かる。

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