金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

米沢の短い観光、上杉家廟所は外せないスポット

2015年07月27日 | ライフプランニングファイル

先週土曜日(7月25日)は、11時20分頃米沢駅に新幹線で米沢駅に到着。手配しておいたジャンボタクシーと普通のタクシー一台でまず昼食を食べに「上杉伯爵邸」に行きました。上杉伯爵邸のランチは一番安い「雪の膳」が2,160円。少し高い気もするのですが、立派な建物や内装の維持費を考えると妥当でしょう。

昼食後は隣の上杉神社と上杉博物館を巡りました。

上杉博物館の概観は広々として気持ちが良いです。

館内には上杉鷹山の映画上映(17分)やジオラマ展示がありました。

ただし11名のメンバーの中にはこれらの展示物にはあまり関心を示さず、ロビーでお茶を飲んでいる人もいました。

次にタクシーで「上杉家御廟所」へ。ここには上杉謙信公から12代斉定公までの位牌が祀られています。

案内の方の説明に熱がこもっていたこともあり、御廟所参拝にはメンバー全員が熱心でした。

杭の上でトンボが羽を休めていました。トンボは前にしか飛ばないので「勝ち虫」と呼ばれ、武家に喜ばれました。一代の英傑・上杉謙信公の御廟所の前で羽根を休めるトンボを見たのも何かの因縁でしょうか?

次にタクシーで酒造資料館「東光(とうこう)の酒蔵」を見学。入館料は310円ですが、皆さん見学の後の試飲で元を取ったのではないでしょうか?

人の背よりも高い五尺樽です。

酒蔵のレトロな雰囲気をだすためアートフィルター「レトロ」を使いました。

白黒モードも古色が出て良いです。3時半頃見学を終えて、タクシーで白布温泉に向かいました。

初めて米沢観光でしたが、上杉神社・上杉博物館・上杉家御廟所・東光の酒蔵を回って3時間もあれば十分だと思いました。もっとも博物館の見学を丁寧に行えばもう少し時間はかかるかもしれませんが。

なお印象深かったのは「御廟所」でした。代々の上杉家の藩主の御霊が祀られてきた場所というリアルさがインパクトを持っているのでしょう。最も米沢らしいスポットだと私は思いました。

 

 

 

 

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滝を撮る~低速シャッターの利用

2015年07月27日 | 写真

先週土曜日に某トレッキング同好会と西吾妻山の麓・白布温泉に泊まった。泊まった西屋から徒歩10分ほどで見学できるのが、白布大滝だ。

宿屋に戻ってあるメンバーから「滝の流れを糸を引いたように柔らかく表現する写真を撮りたいけれどどうすれば良いのか?」という質問があった。

 

答えは簡単シャッター速度を遅くするのである。上記の写真はシャッター速度1/6秒・絞り10・露出補正0.7で撮影した。このシャッター速度で撮ると水の流れを柔らかく表現することができる。

下の写真は高速シャッター1/1000を使った写真だ。

水の流れが止まって見える。

下の写真は滝壺に近い部分をアップしたものだ(スローシャッター)。

記録的な意味では滝の全景を撮るのが良いが、感動を伝える点では一部にフォーカスする方が面白いと思う。

なお構図上「日の丸弁当」的な写真は面白くないと言われているが、上の写真は典型的な日の丸弁当だ。

だがグループ旅行では、良いアングルを探して歩き回る時間はない。良い写真を撮ろうと思うと一人旅にでるしかないのだろう。

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日経のFT買収は高い買い物

2015年07月24日 | ニュース

今日(7月24日)の日経新聞朝刊1面は同社のFT買収の記事だ。日経新聞によると同社はファイナンシャルタイムズFTを発行する会社を親会社のピアソン社から884億ポンド約1,600億円で買収した。

日経新聞には買収の裏話は出ていないので、まず裏話をブルンバーグの記事から紹介しよう。

  • 海外メディアの買収で多角化と英語圏における権威を得ようとする日経新聞は数年前からピアソン社にFTを買収したいとアプローチしていた。だがピアソン社はFTは売り物ではないとすげなく断っていた。
  • しかしピアソン社のファロン社長が方針を変えたことで、買収競争は急展開した。
  • FT買収には、日経、ドイツのメディア・アクセル・シュプリンガーなどが手をあげた。その中でトップランナーはアクセル・シュプリンガーだった。
  • ピアソン社が提示したFTの売却価格は8百億ポンドで、ピアソン社とアクセル・シュプリンガーの間で秘密裏に買収交渉が進んでいたが、今週月曜日にブルンバーグ社がそのことをすっぱ抜いた。
  • 昨日(木曜日)の朝までアクセル・シュプリンガーは最も有利な位置にいた。FTのジャーナリストたちはツイッターで、ドイツの習慣について冗談を飛ばしていた。
  • しかしアクセル・シュプリンガーがFTを買収するというニュースが報じられる1時間前に日経新聞は買収金額を約1億ポンド上乗せし、8億8千8百万ポンドとするオファーを出して、ディールを逆転した。

日経新聞側の買収アドバイサーはロスチャイルドのバンカーたちで、リーガル面をアドバイスしたのは、スカデン・アルプスだった。記事によると日経新聞は競争相手が誰かそしてどれ位いるのか知ることなく買収価格をしばしば引き上げてきたという。

企業の買収価格が高いか安いかは、買収価格が企業収益の何倍であるかで判断する。ブルンバーグによると日経新聞によるFTの買収価格は営業収入の35倍だった。アマゾンが2014年にワシントン・ポスト紙を買収した時の価格は企業収益の17倍だったから海外メディアの間では「高い買い物」という声が上がっている。

FTの買収価格の水準は概ねニューズコーポレーションが、WSJを2007年に買収した水準に匹敵するようだ。なおニューズコーポレーションは買収後数年で買収価格の半分を評価損として計上せざるを得なかった。

営業利益を買収価格で割ると利回りがでる。1÷35=2.8%だ。単純に考えても高い買い物に見える。

FTを売却したピアソン社の心理に立ち入ってみよう。

ピアソン社はFTを紙ベースの出版社からデジタル・ベースの新聞社に切り替えるために長年努力をしてきた。それでもなおFTを売却することを決めたのは、資源をより企業利益を上げやすい教育関連ビジネスに集中するためだという。ピアソン社は新聞ビジネスの将来性を危ういものと考えていたことは間違いない。そして彼等からすれば今がベストの売り時だったのだ。

そして彼等はM&Aを仲介する投資銀行などの力を借りて、更に最後に100億円を上乗せして売却することに成功した。

FTには約600名のジャーナリストがいる。彼等は英国の支配階級と深く結びついている。そして編集者としての独立性の維持という長い伝統を持っている。買収先が彼等の文化をコントロールすることは不可能だ。グリップを強めるとジャーナリストは去ってします。

買収価格の高さもさることながら、日経新聞がFT買収の具体的成果を刈り取るのは相当な困難が横たわっていることは間違いない。

それにしても日経新聞の電子版の購読料はFTやWSJに較べて非常に高い。FTの買収負担でこの高い購読料が維持されると思うと読者としてはあまり歓迎したくないニュースなのである。

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資産運用、攻める郵政。でも攻められるのが個人では・・・

2015年07月23日 | ライフプランニングファイル

今日(7月23日)日経新聞朝刊に出ていた「日本郵政が資産運用で攻勢」という記事。昨日日本郵政は三井住友信託銀行、野村HDと資産運用会社を共同設立して来年2月から1500拠点で投信販売を行うと発表した。

「攻める日本郵政」という訳だが、攻める対象は何なのだろうか?攻める相手が、先行する証券会社や銀行であれば構わないが、攻める相手がゆうちょ銀行の顧客であるとすればたまったものではない。

資産運用から得られる収益は2つに分けられる。一つは投資家が得る収益でもう一つは資産運用会社や販売会社が得る収益だ。資産運用から得られるトータルの収益を一定とすれば、運用や販売に携わる金融機関の取り分が増えると投資家の得る収益はその分減少する。

運用や販売に携わる金融機関がトータルの収益でプラスを生む貢献(アルファ)ができれば良いが、アルファを生み出すことができなければ、介在する金融機関に手数料を支払う分、投資家の手取りは減少する。

長期的な分析の結果、銘柄選択等で市場平均を上回るリターン=アルファを得ることは難しいということを機関投資家や賢い個人投資家は知っている。だから彼等は資産運用の柱としてはアルファを得ることよりも、コストを極小化する行動を取る。

この介在する金融機関へ支払う手数料を最小化する投資方法は「インデックスファンド(投信)を販売会社を経由せず直接購入する」というものだ。投信委託会社の側から見れば「インデックスファンドの直販」である。

実は投信に詳しい個人投資家はこの低コストのインデックスファンドを選んでいる。

今年1月に日経新聞が発表した個人ブロガーが選んだ投信1位は「ニッセイ外国株式インデックスファンド」で2位は「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」で3位は「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」でいずれもローコストのインデックスファンドだった。

ゆうちょ銀行はセゾン投信に出資し、販売提携を行っているが、セゾン投信は直販方針を保っているので、投信販売手数料はゆうちょ銀行に入らない。そこで資産運用会社を共同設立して郵便局ネットワークで投信販売を強化することにしたのだ。

ゆうちょ銀行の長門社長は「シンプルで分りやすい貯金似た投資信託と投入する」と言っているが、その中身はどんなものなのだろうか?

仮にそれが元本確保に近いストラクチャーだとすれば、元本確保にはオプション購入等のコストがかかる。投資家にとって「見た目」は良さそうだが、実は運用収益の大きな部分をそちらに費やした商品になる可能性が高い。

私はシンプルで分りやすい投資というのは、株式インデックス運用であると考えている。日経平均連動であれ、TOPIX連動であれ、S&P500連動であれ、新聞やテレビを見ていれば誰でも値動きが分るからだ。

郵便局員が投信を販売するためには、研修やフォローアップ体制が必要であり、大きなコストがかかる。そのコストは誰が負担するのか?というとそれは一般の個人投資家である。

つまり攻められているのは個人投資家なのである。

 

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9月15日(火)シニア大楽で相続の話をします

2015年07月22日 | 相続

少し先の話ですが、9月15日(火曜日)の午後飯田橋の東京ボランティア・市民活動センターで行われる「シニア大楽公開講座」で「円満な相続を進めるポイント」という話をします。

主催者のチラシには「楽しい講演と落語」とあります。私の話が楽しいかどうかは分りませんが、相続問題を考えようという人にとっては多少参考になるところがあると思います。

さて「円満な相続」と言いましたが、本当に総ての相続人が満足する相続は少ないかもしれません。たとえ総ての財産を法定相続通りに配分しても、介護等の貢献が違えば介護した相続人に不満は残ります。

つまり皆が満足する相続というのは難しいのでしょう。しかし100%満足できなくても「納得」する相続に持って行くことは可能です。

相続以外の色々な交渉事で総ての人がagreeして満足ということは難しい。しかし満足はできなくても納得する、つまりunderstandはできるという解決策はあると思います。Understandすれば、争いを避けることができる。それが円満な相続なのでしょう。

そのような話をしたいと考えています。

 

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