「セゾン・バンガード・グローバル・ファンド(セゾンバンガード投信)を勧める、などと書き出すと広告料を貰った「記事広告」ではないか?と思われる人がいるかもしれないので、最初にお断りしておくとこれは記事広告ではない。
また私はあまり個別の金融商品をブログで推奨していないが、たまたまWSJで「バンガード投信に投資家の資金の流入が増えている」という記事を目にしたので、投資家の皆様(特に余り投資に詳しくないが、少しリスクを取って金融資産のリターンを増やしたいと考えている人)に一度は推奨した方が良いのではないか?と思った次第である。
WSJの記事のポイントを見てみよう。
- (インデックス運用を行う)バンガード投信の運用資産は初めて3兆ドル(約310兆円)を超えた。
- 背景には、投資家の間で、もうかる投資商品の予想をファンドマネージャーに頼る(いわゆるアクティブ運用)のではなく、市場に連動する商品を選ぶ傾向が強まっているという潮流変化がある。
- バンガード投信への資金流入を加速したのは、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が今年3月に「お墨付き」を与えたことが大きい。660億ドルの純資産を保有するバフェット氏は遺言書で「資産の1割を短期国債に、9割を極めてコストの安いS&P500指数に連動するバンガード投信に投資する」ことをアドバイスしたという。
バンガード投信の魅力の一つは経費率が0.1%と極めて低いことだ。WSJによると他の同様のパッシブファンドの経費率は0.7%で、アクティブファンドの経費率は1.3%である。
低金利時代には実は経費率が運用成績に与える影響は大きい。このことを理解している米国の投資家はバンガードのような低コストのインデックスファンドを先行するのだろう。
このバンガード投信を比較的低コストを日本の一般の投資家が比較的低コストで簡単に買う方法が、セゾンのバンガード・グローバル・ファンドを買うという方法なのだ。
そのセゾンのバンガード投信のパフォーマンスをモーニングスターの資料で見てみよう。
写真のグラフは「セゾン・バンガード」と「日本株(TOPIX)インデックス投信」の過去1年間のトータルリターンを比較したものだ。トータルリターンとは「価格増減+配当額」を投下資本(購入額)で割ったっものだ。過去1年間のトータルリターンについては「セゾン・バンガード」は15.56%、「TOPIX」は15.44%でほとんど差がない。
過去3年では「セゾン・バンガード」16.01%に対し「TOPIX」17.03%とTOPIXが若干上回るが5年になると「セゾン・バンガード」9.15%「TOPIX」7.82%とセゾン・バンガードが上回っている。
ただしこのことよりも私が強調したいことは「セゾン・バンガード・グローバル・ファンドの方が日本株インデックスより、リターンのばらつきが少ない」ということだ。簡単にいうと基準価格のブレの度合いが低いということである。
やや専門的にいうとシャープレシオ(「ファンドの平均リターンー安全資産利子率」÷標準偏差」が、セゾン・バンガードの方が日本株インデックスより高いということだ。
より直観的にいうと、「何らかの理由で資金化したい」と思った時にセゾン・バンガードの方が元本割れを起こしているリスク(ならびにその度合い)が、日本株インデックスファンドより小さいと考えて良いだろう。
その理由はセゾン・バンガードは株式・債券の運用比率が半々、株式・債券はそれぞれドル・ユーロそして一部円という具合に分散投資されているからである。
つまりリスクを分散した分散投資をしながら、日本株インデックス運用と同等のリターンを上げているということなのである。
ところでセゾン・バンガード・グローバル・ファンドの信託報酬は年0.74%だ。本場のバンガード投信に較べると相当高いが、日本のファンドに較べると私はかなり良心的だと思っている。
さてあなたが、ウォーレン・バフェット氏を凌ぐ運用能力の持ち主であるのなら、私の説明から得るものは何もないだろう。だがもしそうでないと考えるのであれば、バンガード投信に多少は魅力を感じたのではないだろうか?
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