昨日円に対して1ヶ月ぶりの安値を付け、通貨バスケットに対しては5週間ぶりの安値をつけたドル。ドル安の原因は連銀がドルの超低金利をもう少し引っ張ろうとしている、という観測が根強いからだ。
投資家は今日・明日のFOMCミーティングを注目してドルのロングポジションを落としている。連銀が低金利の持続を打ち出す可能性を見ている訳だ。もっと大きな注目点は今週金曜日の雇用統計だ。非農業部門雇用者増の市場予測は18.5万人で、失業率は7.5%に低下すると予想される。雇用統計の数字が良いと連銀の金融緩和策の転換が早まると考えられ、ドル金利の上昇→ドル買いという流れが起きそうだ。
日本では今日も株価が大幅下落。円高の進行が株価を下げている、と大方のアナリストはコメントしている。確かに日本株安と円高の間には、強い相関関係がある。しかし相関関係があるということは因果関係があることを意味しない。つまり円高は輸出企業の採算悪化を招くという実物経済に即した判断から日本株安を起こすが、日本株安がアジア株安など世界的な株安の引き金になると考える投資家はリスク資産を売って安全資産である円を買おうとする。よって円高が起きるという側面もある。
私は米国の景気回復が本物であれば、早晩連銀の超低金利政策は方向転換をするので、ドル金利は上昇し、ドル高の時代が来るという見方を基本的にしている。従ってドルについてはbuy in dip戦略でこの辺りからは少しドルロングに転じても良い、と考え始めている。
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