円安が良いのか円高が良いのかは個人の投資状況やライフイベントによって異なる。
資産運用を行っている人でも、これから更に運用資産を増やそうと考えている人には一時的な円高は投資チャンスになるから歓迎だろう。
自分の場合で考えても、3週間先に海外旅行を予定しているので、短期的には円高歓迎だが、長期的には悩ましい。僅かばかりの外貨資産を運用している身としては円安歓迎なのだが、円安がインフレにつながり物価が上昇し始めると生活を圧迫するので、痛しかゆしなのである。
さて過去1週間ほどの間に円はドルに対してスルスルと円安になり、104円程度まで下落した。
もっともこの円安は日銀の緩和政策とは関係なく、米国の政策金利引き上げ観測に起因するものだ。
米国の政策金利を決める上で最も重要な経済指標である9月の雇用統計が今日発表される。
昨日発表された給与明細作成会社ADPのデータでは9月の民間部門雇用者増は154千人で過去5ヵ月で最小の伸びになった。ADPの数字と政府が発表する数字は必ずしも連動しないが、9月の非農業部門雇用者増はそれほど強い数字ではないかもしれない。
今為替市場の注目点は日銀の金融政策を離れ、米国の金融政策に注目しているので、予想外の数字がでると相場は大きく動く可能性があるだろう。
もっとも先のことは誰もわからない。
WSJによると、JPモルガンは今年年末のドル円為替を103円と予想し、ドイツ銀行は94円と予想している。またゴールドマンの予想は108円だ。
はっきりしてきたことは日銀の金融政策で為替相場を動かす余地は少なくなってきたということだろう。株式市場ではアベノミクスに失望した外国人投資家の売りが鮮明になっているが、為替市場でも黒田マジックが通用しなくなり始めているようだ。
アメリカ大統領選に注目しています。
トランプが勝てば、株価暴落と90円くらいの円高になるのではないでしょうか。
そうなれば外貨資産を積み増そうと思います。