昨日(7月27日)アマゾンは市場取引終了後に四半期決算を発表した。決算内容は日本の新聞でも見ることができるので、詳述しないが、前年同期比25%の増収ながら、配送センター等への投資負担が大きく、利益は前年同期比77%減収となった。
アナリストの事前予想では1株当たり利益は、1.42ドルだったが、決算では0.4ドルにとどまった。このため時間外取引でアマゾンの株価は3.2%下落している。
従来アマゾン株の投資家は、トップライン(売上高)の伸びに注目し、ボトムライン(利益)の伸びにはあまり注目しないと言われていたが、77%の減益には驚いた人がいるのだろう。あるいはアマゾンの株価は年初来4割近く上昇しているので、これを潮時に利益確定の売りが出たのかもしれない。
しかし私はアマゾンの株価については、強気の見方を変えていない。それはアマゾンには小売業の在り方を根底的に変える破壊力があるからだ。あるアナリストによると、今年末に米国でアマゾンのプライムサービスの会員は全家計の5割に達するという。
アマゾンの方針は目先の利益を度外視して、先行投資でマーケットシェアを奪うというものだ。シェアを奪われる既存の小売店にとってはたまったものではないが、その勢いは凄まじい。
長い目でみると私はアマゾン株の上昇余地は大きいと考えている。
話は変わるが、昨日厚労省が発表した簡易生命表によると、2016年生まれの女性の半数は90歳まで長生きし、男性も4人に1人は90歳まで長生きすることが示された。
寿命が延びることは喜ばしいが、国や家計は長生きリスクを考える必要がある。長生きする人が増えると年金の支払い負担が増えるからだ。
個人では長生きリスクに備えて、超長期的な資産をポートフォリオに組み込んでいくことが必要だ。超長期的な資産はグローバルな株式インデックス投資で形成するのが、一番賢明な方法だが、それだけでは面白みが乏しい。
ポートフォリオのトッピングとして、余裕があればアマゾンのような成長株も少し入れておくと面白みがでると思う。面白みというのは、将来大きく値上がりすれば、売却して、思い切って豪華な旅行に使うなどという意味だ。ただし株式投資だから目論見が外れることもある。
その時はケチケチ旅行で辛抱、という訳だ。人生にはそのような賭けがあってもよいだろう。アマゾンはその賭けに値する株だと私は思っている。
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