⁂…脳…… (ref;「脳には妙なクセが有る」…池谷裕二氏)から
……不安やフェロモンは伝わるか
笑顔だけでなく不安も伝播すると言う。勿論不安は挙動、表情、声色、仕草等視聴覚からの情報で相手に伝わる。しかしドイツの学者による研究でそのような情報が無くても「空気中を拡散する分子」を介して伝わることが分かった。虫や脊椎動物の多くがフェロモンをコミュニケション手段として用いるが人間は視聴覚を使うことが出来る為、フェロモンを感受する機能が退化し,不安の伝播はフェロモンではなく嗅覚であることが突き止められた。 Tシャツに残った匂いから血縁者と非血縁者を区別出来るというものである。
但しこれは意識的に区別出来るのではなく、近親者の匂いを嗅ぐと脳の前頭葉が活発に活動することがMRIの脳画像から判明したというものである。
一方色気たっぷりの女性を「フェロモンがムンムン」などと言うが、残念なことに、人間には女性から男性に伝わるセクシーフェロモンが存在すると言うのはどうも疑わしいらしい。
それよりも「性的メッセージ」の化学感知に関する米ライス大学のチェン博士の面白い研究が有る。
20名の20代男性に一つは教育番組のビデオ、もう一つはアダルトビデオを見てもらう。夫々見終わった後に汗を集め、その汗を19名の女性に嗅いでもらった。結果は2種類の汗に差はなく意識の上では両者の価値は同等であった。ところが脳の活動を見るとアダルトビデオを見たときに出した汗を嗅いだ時の方が「眼窩前頭野」,「紡錘状回」、「視床下部」といった脳部位が強く活動していたことが分かった。意識の上ではともかく無意識の脳はきちんとそれぞれの汗を識別していたことになる。
視床下部は自律神経機能の中枢であり色々なホルモンを分泌するが、性ホルモンを放出し、性中枢・性行動を刺激すると言う機能も司る。
つまり誰にも知られて居なかった筈の脳内妄想が近くにいる女性の(無意識の脳)にきっちりキャッチされているということになる。 油断大敵、心すべし……。
「眼窩前頭野」は嗅覚を司る。視覚・聴覚等5感の内臭覚を除く4感は視床を経由するが臭覚だけは直接大脳に届く。睡眠中でさえ臭覚情報は脳に届いているので就寝中のアロマセラピーは自立神経を整え免疫力アップ等にも効果があると考えられる。
最近コーヒーに付いてカフェインに加えポリフェノールの一種であるクロロゲン酸の人体への効能(脂肪蓄積抑制やアンチエイジング等)が盛んに喧伝されている。
しかしコーヒーは飲料として摂取することによる効果だけでなく、その香りを嗅ぐことによる効果も大きいことが分かってきた。
脳波にはα波(アルファ―波)β波(ベータ波)γ波(ガンマ波)Θ波(シータ波)δ波(デルタ波)が有るが最もリラックスしている時に出るのがα波である。
コーヒーの香りを嗅ぐと脳から多量のα波が出ることが確認され、コーヒーのリラックス効果が科学的に証明された。
ショッピングモールで煎ったコーヒーの香りやパンを焼く香りを嗅ぐと自然と他人に親切な気持ち、よい印象を抱き「何か手助けしたい」という心理に転じるという実験結果も有るという。
……本番で力を発揮するには、気合や根性の効果は
学力テストや入試に挑むとき緊張を取り除き普段通りの実力を発揮するにはどうすれば良いか。シカゴ大学の博士がシンプルな実験を行ってこの疑問に答えた。その対応策とは「試験への不安を書き出す」ということ。
実験はテスト直前に10分の時間を与え次の試験科目のどの部分がどう不安に感じているかを具体的に書かせたところ、緊張感がほぐれて10%程点数が向上した。但し試験に関係ないことを書かせたり、元々堂々としていて緊張しないタイプの生徒には効果が無いということである。
一方最近では気合や根性という様な精神論はあまり効果が無く古臭いと軽視されがちだが、最先端の脳科学では精神論の重要性が見直されている。これを証明する簡単な実験が紹介されている。
目の前のモニターに「握れ」という表示が出たら手許のグリップを握るという実験であるが、時々握れの合図の前にサブリミナル映像で「ガンバレ」「ナイス」という様なポジテイブな単語を一瞬だけ表示する。あまりに一瞬なのでどんな文字が出たのかわからない。それにもかかわらず握る力が2倍に上昇したという結果が出た。勿論励ましと関係の無い文字を挿入しても何ら反応が無かったということから、応援はやる気や根性を生むということが証明されつつあるといえるかもしれない。
……不安やフェロモンは伝わるか
笑顔だけでなく不安も伝播すると言う。勿論不安は挙動、表情、声色、仕草等視聴覚からの情報で相手に伝わる。しかしドイツの学者による研究でそのような情報が無くても「空気中を拡散する分子」を介して伝わることが分かった。虫や脊椎動物の多くがフェロモンをコミュニケション手段として用いるが人間は視聴覚を使うことが出来る為、フェロモンを感受する機能が退化し,不安の伝播はフェロモンではなく嗅覚であることが突き止められた。 Tシャツに残った匂いから血縁者と非血縁者を区別出来るというものである。
但しこれは意識的に区別出来るのではなく、近親者の匂いを嗅ぐと脳の前頭葉が活発に活動することがMRIの脳画像から判明したというものである。
一方色気たっぷりの女性を「フェロモンがムンムン」などと言うが、残念なことに、人間には女性から男性に伝わるセクシーフェロモンが存在すると言うのはどうも疑わしいらしい。
それよりも「性的メッセージ」の化学感知に関する米ライス大学のチェン博士の面白い研究が有る。
20名の20代男性に一つは教育番組のビデオ、もう一つはアダルトビデオを見てもらう。夫々見終わった後に汗を集め、その汗を19名の女性に嗅いでもらった。結果は2種類の汗に差はなく意識の上では両者の価値は同等であった。ところが脳の活動を見るとアダルトビデオを見たときに出した汗を嗅いだ時の方が「眼窩前頭野」,「紡錘状回」、「視床下部」といった脳部位が強く活動していたことが分かった。意識の上ではともかく無意識の脳はきちんとそれぞれの汗を識別していたことになる。
視床下部は自律神経機能の中枢であり色々なホルモンを分泌するが、性ホルモンを放出し、性中枢・性行動を刺激すると言う機能も司る。
つまり誰にも知られて居なかった筈の脳内妄想が近くにいる女性の(無意識の脳)にきっちりキャッチされているということになる。 油断大敵、心すべし……。
「眼窩前頭野」は嗅覚を司る。視覚・聴覚等5感の内臭覚を除く4感は視床を経由するが臭覚だけは直接大脳に届く。睡眠中でさえ臭覚情報は脳に届いているので就寝中のアロマセラピーは自立神経を整え免疫力アップ等にも効果があると考えられる。
最近コーヒーに付いてカフェインに加えポリフェノールの一種であるクロロゲン酸の人体への効能(脂肪蓄積抑制やアンチエイジング等)が盛んに喧伝されている。
しかしコーヒーは飲料として摂取することによる効果だけでなく、その香りを嗅ぐことによる効果も大きいことが分かってきた。
脳波にはα波(アルファ―波)β波(ベータ波)γ波(ガンマ波)Θ波(シータ波)δ波(デルタ波)が有るが最もリラックスしている時に出るのがα波である。
コーヒーの香りを嗅ぐと脳から多量のα波が出ることが確認され、コーヒーのリラックス効果が科学的に証明された。
ショッピングモールで煎ったコーヒーの香りやパンを焼く香りを嗅ぐと自然と他人に親切な気持ち、よい印象を抱き「何か手助けしたい」という心理に転じるという実験結果も有るという。
……本番で力を発揮するには、気合や根性の効果は
学力テストや入試に挑むとき緊張を取り除き普段通りの実力を発揮するにはどうすれば良いか。シカゴ大学の博士がシンプルな実験を行ってこの疑問に答えた。その対応策とは「試験への不安を書き出す」ということ。
実験はテスト直前に10分の時間を与え次の試験科目のどの部分がどう不安に感じているかを具体的に書かせたところ、緊張感がほぐれて10%程点数が向上した。但し試験に関係ないことを書かせたり、元々堂々としていて緊張しないタイプの生徒には効果が無いということである。
一方最近では気合や根性という様な精神論はあまり効果が無く古臭いと軽視されがちだが、最先端の脳科学では精神論の重要性が見直されている。これを証明する簡単な実験が紹介されている。
目の前のモニターに「握れ」という表示が出たら手許のグリップを握るという実験であるが、時々握れの合図の前にサブリミナル映像で「ガンバレ」「ナイス」という様なポジテイブな単語を一瞬だけ表示する。あまりに一瞬なのでどんな文字が出たのかわからない。それにもかかわらず握る力が2倍に上昇したという結果が出た。勿論励ましと関係の無い文字を挿入しても何ら反応が無かったということから、応援はやる気や根性を生むということが証明されつつあるといえるかもしれない。