お寺の朝は早い。
「まず、13番札所に行きましょうか。ここは朝8時から開いています」
あいにく、秩父は雨模様。同僚でガイドの栗本さんに連れられ、ツアーに同行するマダムたちと一緒に、御花畑駅からすぐの慈眼寺に向かった。
朝イチのご朱印。
ありがたや、ありがたや。
「じゃあ、浦山口駅で下りますから、そこから27番、26番、12番に行きます」
「はーい」
ハイキングスタイルで来てくださいと言われた意味がわかった。琴平ハイキングコースを通るからだ。合羽を着ていても、足元が滑って危ない。
「みなさん、あれを見てください」
栗本さんの指さす方に目をやると、遙か彼方に白い彫刻のようなものが見える。
「護国観音です。これから、すぐ近くまで行きます」
「へー」
かなりの勾配を上るようだが、観音様に会えると思えば頑張れる。よーし!
細くてクネクネした道を上っていくと、観音様が少し大きくなった。
よーし!
階段状になった木の根を越えて、いくつもの岩を足場にして、さらにさらに上を目指す。だんだん息が上がってきた。マダムたちは私よりも年上のようだが、弱音を吐かずに淡々と歩く。額に汗がにじんでも、ドスンと尻餅をついても、札所に行きたい一心で前しか見ない。巡礼とは、そういうものなのだろう。
「着きました」
「わあ」
これが護国観音か……。
神々しくて、雨雲のすき間から、急に光が差し込めた気がした。
「剣を持った、非常に珍しい観音様です」
なるほど、なるほど。国を護るのだから、剣が必要というわけか。さらに、岩場を上っていくと、観音様のおみ足までたどり着くことができる。ふっくらとした指が美しく、汗をかいて必死に上った甲斐があると感じた。険しいけれど得るものも大きい、いわばハイリスクハイリターンのコースに満足だ。
「座っている観音様もいますよ」
見どころも多く、晴れていれば、さらによかったのかもしれない。
バスやタクシーで巡拝する方もいるらしい。でも、マダムたちは「歩いた方が御利益があるのよ」と口を揃える。特に、苦労したあとは、札所が見えたときの喜びが大きい。ご朱印も増えてうれしい限りだ。
先日、新しい写経用紙を買った。個々の巡礼先に納めるつもりで書きたい。
般若心経のあとには願い事も書くことができる。最近、いいことが続いているのは、そのおかげ?
次回は7月に行きます。
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「まず、13番札所に行きましょうか。ここは朝8時から開いています」
あいにく、秩父は雨模様。同僚でガイドの栗本さんに連れられ、ツアーに同行するマダムたちと一緒に、御花畑駅からすぐの慈眼寺に向かった。
朝イチのご朱印。
ありがたや、ありがたや。
「じゃあ、浦山口駅で下りますから、そこから27番、26番、12番に行きます」
「はーい」
ハイキングスタイルで来てくださいと言われた意味がわかった。琴平ハイキングコースを通るからだ。合羽を着ていても、足元が滑って危ない。
「みなさん、あれを見てください」
栗本さんの指さす方に目をやると、遙か彼方に白い彫刻のようなものが見える。
「護国観音です。これから、すぐ近くまで行きます」
「へー」
かなりの勾配を上るようだが、観音様に会えると思えば頑張れる。よーし!
細くてクネクネした道を上っていくと、観音様が少し大きくなった。
よーし!
階段状になった木の根を越えて、いくつもの岩を足場にして、さらにさらに上を目指す。だんだん息が上がってきた。マダムたちは私よりも年上のようだが、弱音を吐かずに淡々と歩く。額に汗がにじんでも、ドスンと尻餅をついても、札所に行きたい一心で前しか見ない。巡礼とは、そういうものなのだろう。
「着きました」
「わあ」
これが護国観音か……。
神々しくて、雨雲のすき間から、急に光が差し込めた気がした。
「剣を持った、非常に珍しい観音様です」
なるほど、なるほど。国を護るのだから、剣が必要というわけか。さらに、岩場を上っていくと、観音様のおみ足までたどり着くことができる。ふっくらとした指が美しく、汗をかいて必死に上った甲斐があると感じた。険しいけれど得るものも大きい、いわばハイリスクハイリターンのコースに満足だ。
「座っている観音様もいますよ」
見どころも多く、晴れていれば、さらによかったのかもしれない。
バスやタクシーで巡拝する方もいるらしい。でも、マダムたちは「歩いた方が御利益があるのよ」と口を揃える。特に、苦労したあとは、札所が見えたときの喜びが大きい。ご朱印も増えてうれしい限りだ。
先日、新しい写経用紙を買った。個々の巡礼先に納めるつもりで書きたい。
般若心経のあとには願い事も書くことができる。最近、いいことが続いているのは、そのおかげ?
次回は7月に行きます。
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
おっしゃる通り、栗本さんは仮名です。
本名は、打ち出の小槌風のいいことありそうな苗字なんですよ。
長年の寺院通いで浄化し切っているのでしょうか。
私も徐々に浄化されてきた気がします(笑)
本当に、運のいいことが増えてきたのは嬉しいことです。
片割れ月さんも、般若心経友の会にお入りになるんですね。
週1枚は書きましょう♪
願い事も添えて☆
やはり疲労を伴うとことが精神の浄化にはよろしいのかと…
御朱印集めは病みつきになりそうですね、
たぶん栗本さんは実名での登場ではないと思いますが、好いお名前を付けられましたね(笑)
観音様はブログで見ていてもご利益ありそうです、ありがたや、ありがたや
般若心経友の会の入会案内をお持ちしております♪
学生時代は時間がたっぷりありました。
線を引いて、墨をすって、筆先を整える手間さえ貴重な体験だったことでしょう。
今はどうですか?
仕事、仕事で朝から晩まで拘束されますよね。
帰ってきても、家のことやら持ち帰り仕事などが待っていて、なかなか自分の時間がありません。
でも、Hikariさんは働くことで、たくさんの方を救っていると思うんです。
ご自身が、どれだけ頼りにされているか、私にはわかります。
だから、筆ペンに下書き文字でも、許していただけるはずですよ。
般若心経友の会を結成しましょう♪
ご朱印を検索すると、デザインや価格が表示されるサイトにたどり着きました。
ご縁のあるお寺はどこでしょうね。
秩父に詳しいZUYAさん。
写真や資料からお寺の名前がわかるとは、さすがですね。
私はお寺の名前がおぼえられなくて……。
観音様に会えて、みんなが喜んでいました。
どなたかのブログで、護国観音が登場していましたが、このときよりも黒ずんでいましたよ。
塗り直しをしたのかもしれません。
ペンキを持って、登山しないといかんです(笑)
観音様の身長は16.5mらしいです。
近場で見ると、さほど大きく見えませんでした。
大船観音が25mですから、それよりは小ぶりですが、上半身だけでなくつま先まであるので小さく見えるのかもしれませんね。
御朱印帳が一番わかりやすい名前だと思います。
秩父での正式名称は「納経帳」だそうです。
お経を納めた者が、受け取りのサインをもらうことから始まったと聞きました。
もっとも、写経を納める人の方が少数派になった今は、お金さえ払えば誰でも書いてもらえますが。
新しい御朱印帳いいな~♪
私も写経をします。始めたのは大学4年の頃かしら。
なにせ古典専攻の文学部なので、般若心経くらいは覚えたいと思ったのと、
当時様々な悪夢と金縛りが苦しくて、そういうときに唱えたらご利益が…と図々しいことを考えたのがきっかけです。
ちゃんと覚えて、意味も調べていた頃が懐かしいです。
今では薄く下書きが書いてあるありがたい用紙と筆ペンを活用していますが、ひところはキラキラが浮いた半切に自分で線を引いて、墨を擦って書いていました。
あの丁寧さと情熱はどこへやら。
人は年齢を重ねるごとに丁寧になるものと思っていたけれど、どうやら手抜きや近道ばかり求めるようになっている自分に気付かされます。
気力も筋力も衰えたのでは幸せな老後はないですよね。
お寺の御朱印は迫力が違いますね。
神社ばかり集めているけれど、お寺の御朱印帳も持ってみたくなりました。
私は観音像の側までは行きませんでしたが、運動不足の方には堪えるかもしれませんね~
護国観音様の大きさがイマイチわからないのですが、珍しい場所にお立ちになっているんですね。
最近、御朱印ガールが話題になっていますが、これも御朱印帳ですか?別モノなのかな?
で、僕も御朱印帳を買ったのですが、まだ未朱印状態で、さて、どこを初にしようかと思案中ですわ。