Saraの人生右往左往

『人生は長い旅路である』
Saraの“あっちふらふら、こっちふらふら”な由無しごと

清廉な瞳の向こうに

2007-06-25 17:21:05 | 愛する土地のことを語ろう
あたしは、漫画好きデス。
【ガンダム】とか、【銀河鉄道999】とか、特定のものではなく、
漫画全が全般的に好き。
大学生の頃は、月曜日は【ビッグコミック スピリッツ】で始まり、
金曜日の【ヤングサンデー】で〆るという生活だった。
土日は何もなくて、ちょっとつまんなかったなぁ

今は、それほど時間もないので、
週に1度、なぜか【少年サンデー】だけ買っている。
これって本当に子供向けなのかなぁーって思うくらい内容が素晴らしい

漫画は手塚治虫の時代から、世相を反映している(と思っている)
漫画礼賛。

最近AERAという雑誌で書評を見て、気になっていた漫画がある。
比嘉慂さんの【美童物語(みやらびものがたり)】。

沖縄はone of most favorite placesである。
あたしがいわゆる【うちなぁじら】と言われるからかも知れない。
食べるもの、気候、そして海。
すべてがしっくり来る。
でも、あたしの両親は沖縄出身ではない。
それどころか、北陸の方の出だから不思議なもんだ。

この【美童物語】は、戦前から戦中の沖縄が舞台である。
沖縄の島で生まれたノロ(村の神事を司る女性で、世襲制)の4代が主人公。
その中でも、思春期のカマルの目線で書かれている。

これは太平洋戦争の時代が舞台だけれど、戦争批判の物語ではない。
もちろん、戦争は悲惨なものとして書かれている。
でも、あたしが感じたのは、
『マブイ(魂)について』書かれている話だということだ。

漢字で書くとタマシイだけれど、マブイという言葉には、
もっと根本的な生きる力を感じる。
Hawai'iでは【MANA】、Indeiaでは【Purana】と言われるものだろうか?
実はHawai'ianでも、MANAをきちんと定義できる人は少ないという。
マブイも同じらしい。

あたしはMANAもマブイもよく分からないけれど、
何か生きるための強い力、そして曇りのない心、
こういったものがこれらの言葉には宿っている気がする。

マカトのまっすぐな、そして力強い眼差しの向こうには、
どんな風景が広がっているのだろうか。

ちなみに、沖縄では【マブイ落ち】という言葉があって、
生きていてもマブイを失くしてしまうことがあるという。
マブイを落とした人間は、人間として生きていくことができなくなるという。

これは漫画で書かれているけれど、こういう話こそ子供たちに読んで欲しい。
世界の歴史は侵略の歴史である。
でも、過去を見つめれば、これから先は最良の道を選べるはず。
自分達がしたことをしっかり見つめること。
嘘偽りなく理解すること。

これが、新たな一歩には必要なのである。


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