民謡とは、四季の農耕の祈りの唄であったが、今後とも人間の続く限り、唄い続けて我々と共に歩むものである。
庶民がはぐくんできた各地の民謡は、言うまでもなく、貴重な文化遺産です。
本書は、富山県に伝承されている250余種目の古楽・民謡及び主なわらべ唄50余曲を採録・採譜した“越中民謡の宝典”です。
越中おわらの歌詞
仇やおろかで そわれるならば
神にご苦労は オワラ かけやせぬ
おわら踊りに 笠着てござれ
忍ぶ夜道は オワラ 月明かり
字余り
隅田川 清き流れの私の心
濁らすのも そなたの オワラ 胸のうち
ままになるなら 京の三十三間堂の
仏の数ほど 手代や番頭をたくさん置いて
そして三万三千三百三十三軒ほど
支店を設けて オワラ 暮らしたい
五文字冠り
井田川の 水で仕上げたあの糸のつや
元は山家の オワラ 姫小繭
長囃し
三千世界の 松の木ゃ枯れても
あんたと添わなきゃ 娑婆へ出たかいがない