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さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。

豊橋番傘 令和6年6月号掲載句

2024-06-07 | 豊橋番傘

<好句往来> 4月号から・たむらあきこ

 まいにちを笑顔で満たす歩きかた


<4月号(3月句会吟)から推薦句>

 甘えかた少し覚えて老い支度
       (須﨑東山 推薦)


<近詠>

 春なのに夏日冬日が入り乱れ

 なつかしい我が家に咲いていた紫蘭

 二万歩のごほうびに買うクレマチス

 お手本は笑顔で生きる高齢者


<5月句会・課題句>

 「破る」(波多野律子選)

 間の抜けたくしゃみが静寂を破る


 「絆」(池谷英子選)

 選外でした;


 「サポート」(鈴木順子選)

 サポートを受けつつ独り居の百寿


<各・地・句・報> 松本柾子抄

 やわらかい言葉で拒絶する手紙





   
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豊橋番傘 令和6年5月号掲載句

2024-05-10 | 豊橋番傘

<推せん句> 3月号近詠より 鈴木順子

 悔いひとつ減らす会いたいひとに会う


<3月号(2月句会吟)から推薦句>
<各・地・句・報> 松本柾子抄

 お値段が手ごろでしかもうまい酒
       (寺部水川 推薦)


<近詠>

 お花見はまだおあずけの寒戻り

 やる気出るまでの時間がかかりすぎ

 愛犬のためならエンヤコラの日々

 引きこもる日にもありますお楽しみ


<4月句会・課題句>

 「咲く」(尾方静子選)

 選外でした;


 「空気」(山口タカシ選)

 母のいる家の空気はぬくかった


 「ふらふら」(寺部水川選)

 揺れ出した恋がふらふら定まらぬ





   
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豊橋番傘 令和6年4月号掲載句

2024-04-15 | 豊橋番傘

<好句往来> 2月号より 冨田末男

 老犬もカートに乗せて初詣


<近詠>

 啓蟄がまた来てひとつ齢をとる

 読書して目が疲れたらひと歩き

 まいにちを笑顔で満たす歩きかた

 お楽しみいっぱい春が咲き初める


<3月句会・課題句>

 「光」(彦坂石転選)

 家中を笑顔で母は光らせる


 「ソフト」(青嶋由紀美選)

 電話口ソフトな声で誘う詐欺

 物腰はソフトで芯は揺るぎない

 やわらかい言葉で拒絶する手紙


 「甘える」(須﨑東山選)

 甘えかた少し覚えて老い支度





   
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豊橋番傘 令和6年3月号掲載句

2024-03-12 | 豊橋番傘

<推せん句> 1月号近詠より 鈴木順子

 踏みしめて生きるはかなく過ぎる日々


<近詠>

 今年こそお会いしましょう春暦

 日が長くなるとそわそわしだす靴

 いちねんの早さにあせるカレンダー

 悔いひとつ減らす会いたいひとに会う


<2月句会・課題句>

 「冴える」(小松くみ子選)

 無心で弾くピアノの音が冴えてくる


 「しかも」(戸沢ほたる選)

 お値段が手ごろでしかもうまい酒


 「途中」(鈴木順子選)

 途中下車しながら出会う旅の花





   
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豊橋番傘 令和6年2月号掲載句

2024-02-13 | 豊橋番傘

<近詠>

 蕎麦すすりうさぎ見送る年の暮れ

 かろやかにまたねと跳ねて去るうさぎ

 龍の背で平和が届きますように

 老犬もカートに乗せて初詣


<12月号(11月句会吟)から推薦句>

 空の青わずらいひとつ溶けてゆく
      (彦坂直政 推薦)


<1月句会・課題句>

 「寅」(波多野律子選)

 寅さんが愛されていたよき昭和

 眠れないままに迎える寅の刻


 「囲む」(佐藤恭子選)

 はつはるの予定を花マルで囲む

 鍋囲み家族のまるい和ができる

 母囲み笑う家族がいたむかし


 「先輩」(寺部水川選)

 憧れの先輩を目で追うコート


<「各・地・句・報」秀吟200句>

 まだ浅瀬ここから恋は深くなる



   
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豊橋番傘 令和6年1月号掲載句

2024-01-05 | 豊橋番傘

<近詠>

 わけもなく気ぜわしくなる十二月

 晩秋の喪中葉書で知る不幸

 老犬の粗相増えゆく冬支度

 踏みしめて生きるはかなく過ぎる日々


<12月句会・課題句>

 「美」(尾方静子選)

 金の斧こころの美醜はかられる


 「つなぐ」(池谷英子選)

 消さずいるアドレスだけがつなぐ糸


 「ほろほろ」(須﨑東山選)

 泣いているようにほろほろこぼれ萩


<各・地・句・報> 松本征子抄

 トラブルを未然に防ぐチーム力


<お年賀の句>

 新年の酒に艶めく龍のヒゲ




   
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豊橋番傘 令和5年12月号掲載句

2023-12-15 | 豊橋番傘

<推せん句> 10月号近詠より・鈴木順子

 どこからかついにもらってきたコロナ


<10月号(9月句会吟)から推薦句>

 平均寿命のびて幸せとは何か
      (桑山公一推薦)

 眉を描く苦労を知らぬ太い眉
      (伊藤紀雍子推薦) 


<近詠>

 赤に黄に慌てて色を染める木々

 銀杏ひとつ宝さがしの茶碗蒸し

 冬らしい冬待ちわびるファーコート

 しあわせのカタチいろいろ今日のいろ


<11月句会・課題句>

 「好き」(山口タカシ選)

 好きなもの好きと言えない訳がある


 「峠」(彦坂石転選)

 選外でした;


 「患う」(鈴木順子選)

 わずらいはもうない白い骨である

 空の青わずらいひとつ溶けてゆく




   
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豊橋番傘 令和5年11月号(第45回豊橋文化祭発表号)

2023-11-10 | 豊橋番傘

<好句往来> 9月号から・鈴木順子

 ビールにも季節に合った冷やしかた


<近詠>

 ゆっくりと深まる秋を愛で歩く

 新米と栗友からのお福分け

 そろそろかも少しあとか酒の燗

 断捨離のスイッチおもむろに入る


<第45回 豊橋文化祭川柳大会>

「くっきり」(水野奈江子、五島只男共選)

 選外でした;


「はな(花・華)」(鈴木千代見、久田郵成共選)

 なよやかに揺れても芯は折れぬ花
        (久田郵成選)


「トラブル」(かしわぐま光代、安西廣恭共選)

 トラブルを未然に防ぐチーム力
        (かしわぐま光代選)


「薬草」(柳 秀夫、やまぐち珠美共選)

 野の草を薬草にした人の知恵
        (柳 秀夫選)




   
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豊橋番傘 令和5年10月号掲載句

2023-10-17 | 豊橋番傘

<推せん句> 8月号近詠より・鈴木順子

 リセットに欠かせぬ睡眠とお酒


<8月号(7月句会吟)から推薦句>

 野心まだ捨ててはいないちぎれ雲
      (須﨑東山推薦) 


<近詠>

 どこからかついにもらってきたコロナ

 頭から湯気が出そうな高い熱

 味覚はあるが食がまったく進まない

 身のおきどころなさに眠れぬ長い夜


<9月句会・課題句>

 「眉」(小松くみ子選)

 眉を描く苦労を知らぬ太い眉


 「尽きる」(青嶋由紀美選)

 ろうそくを吹き消す燃え尽きる前に


 「平均」(寺部水川選)

 平均寿命のびて幸せとは何か


<各・地・句・報> 松本柾子抄

 追ううちに雲のかたちがまた変わる




   
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豊橋番傘 令和5年9月号掲載句

2023-09-13 | 豊橋番傘

<推せん句> 7月号近詠より・鈴木順子

 現状の維持の裏ではフル稼働


<7月号(6月句会吟)から推薦句>

 ぬる燗が張りつめた身を和ませる
      (寺部水川推薦) 


<近詠>

 通勤路セミと励まし合い歩く

 冷えたビールないと萎れてゆくわたし

 ビールにも季節に合った冷やしかた

 蜩と川の流れがくれた涼


<8月句会・課題句>

 「鍵」(寺部水川選)

 まだ鍵は錆びてはいない宝箱


 「カラカラ」(波多野律子選)

 カラカラと氷が何か言いたそう


 「図星」(須﨑東山選)

 飲みたいとしっかり顔に書いてある


句集紹介のコーナーで、
「さくらもよう」の10句を紹介していただきました。
ありがとうございます^^
       (鈴木順子鑑賞句)

 涼しげな着物の中は滝の汗

 いくつもの支柱で立っているわたし

 深い縁でしたあなたの骨ひろう

 人ひとりきれいに消えるむずかしさ

 おじさんになったあなたに惚れ直す


 ガラクタ好きの夫が妻も手離さぬ

 調律をかさね家族という音色

 耳のいい犬が聞こえぬふりをする

 うつくしい文字でかさぶた剥ぐ手紙

 私はわたしどこを切ってもかじっても




   
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