言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。
<すずか路>
くちなしの香りが誘う回り道
涼感のマスクで真夏日を歩く
生き生きと目立たぬ場所で咲いた花
過去形で話そう過去にするために
断捨離に遠い暮らしがまだ続く
<課題句>
「失敗」 (吉崎 柳歩 選)
選外でした;
「シンプル」 (川喜多 正道、小川 はつこ 共選)
飽きの来ぬ和食ごはんとお味噌汁
(川喜多 正道 選)
<自由吟> (橋倉 久美子 選)
食べやすくなあれと刻む介護食
読むたびに同じところで泣く絵本
焚いた火とじっと向き合うソロキャンプ
<誌上互選>
「熱意」
結局は熱意に負けたプロポーズ (5点)
東京五輪熱意だけでは成り立たぬ(3点)
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<せんりゅう広場 富岳抄>
「雨宿り」
つかのまのご縁でしたね雨宿り
紫陽花とともに見送る去る背中
さよならも言えぬ別れの多いこと
濡れて知る傘あることのありがたみ
<5月句会>
「昇る」 (増田 信一 選)
いつかみな煙となって昇る天
エレベーターの先は最上階の夜
「休む」 (澤崎 ひらめ 選)
休んだらまた歩きだしめざす山(五客)
「コーヒー」 (佐野 由利子 選)
コーヒーが冷める結論出せぬまま
「自由吟」 (互選)
線引きが下手で誤答をくりかえす (3票)
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<5月号(4月句会吟)から推薦句>
ひとの世がどうあれめぐる花暦 寺部 水川・推薦
<近詠>
こころにも太陽が射す梅雨晴れ間
水をやりすぎてなかなか咲かぬ花
殊更に言わぬ不幸もしあわせも
役目終えしずかにほどけゆく絆
<課題句>
「返す」 (戸沢 ほたる 選)
引き返す選択もある登山道
「餌」 (佐藤 恭子 選)
老犬の少しずつ減る餌の量
餌付けした猫が夜な夜な会いに来る
「先駆け」 (寺部 水川 選)
夏に先駆けて今年もダイエット
<各・地・句・報> 前中 知栄 抄
本質がつかめぬままの読み飛ばし
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