さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。

夢心地の君へびっくり水を差す 鈴木 順子

2019-04-24 | すきな句
新葉館出版・川柳作家ベストコレクションの1冊。
豊橋番傘でお世話になっています、鈴木 順子さんの句集です。

ずっとせんに送っていただき、
何度か読み返しておりましたが、
ようやくこちらでご紹介できました。



  寒かったことだけ覚えてる別離

  ご飯だよそんな絆に支えられ

  それくらいにしとけと父の助け舟

  無理しないことを誓って手をつなぐ

  気付かれぬように汗拭く舞台裏

  また地雷踏んでしまった無礼講

  あの世へは世話にならねば逝かれない

  それからへ思いの丈は言わずおく

  謎解きはせずに愛してくれますか

  言霊よ吐いた言葉が身に戻る

  道化師を演じるうちに立ち直る

  立場上今は味方になれません




      
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鈴鹿ネット句会・4月「ぎくしゃく」

2019-04-23 | ネット句会

<鈴鹿インターネット句会・4月>

「ぎくしゃく」 (西山 竹里・青砥 たかこ 共選)

  ビスひとつ足りない椅子が軋みだす (西山 竹里、青砥 たかこ 選)

  カップルが生まれぎくしゃくする仲間 (西山 竹里 選)


わたしがいいなあと思った句は、

  お互いがしどろもどろの初デート  龍せん

  核心に触れると話軋みだす  ようこ

  直訳のままでぎくしゃくする言葉  北田 のりこ

  恋をしてマリオネットになる私  岡本 恵

  身長差あったら担ぎにくい駕籠  吉崎 柳歩

  褒められてからのぎくしゃくした動き  西山 竹里

  ぎくしゃくと見えないこともない競歩  橋倉 久美子


でした。




   
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第7回卑弥呼の里誌上川柳大会

2019-04-17 | 誌上大会
卑弥呼の里川柳会の「第7回卑弥呼の里誌上川柳大会」
に参加させていただきました。

参加者は全国から761名だったそうです。


今回は
「自由吟」「何故」「リアル」「呼ぶ」「鮮やか」のお題で、各2句ずつ投句。

各題ごとに2名の選者で共選。
以下、敬称略で失礼いたします。

「何故」(間瀬田 紋章・大西 泰世 選)で、かろうじて1句の入選でした。

  なぜと言われてもこの手は離さない (間瀬田 紋章 選)


「自由吟」(野沢 省悟・森中 惠美子 選)
「リアル」(吉崎 柳歩・樋口 由紀子 選)
「呼ぶ」(森山 文切・赤松 ますみ 選)
「鮮やか」(月波 与生・木本 朱夏 選)

は、選外でした。


わたしが、いいな~と思った句をご紹介いたします。
これでもほんの一部…なのですから、
自分の出した句が選外なのもナットクです。。。


  エプロンでいつもの場所で咲いてます  田中 俊子 「自由吟」

  火打ち石ふたりはきっとめぐり逢う  徳重 美恵子 「自由吟」

  なぜなんて聞くまい恋が終わっても  橋倉 久美子 「何故」

  生きる意味なんか後から付いてくる  岡本 恵 「何故」

  だまし絵によび止められた森の中  熱田 熊四郎 「リアル」

  ともだちが倒れた ぼくは傾いた  高瀬 霜石 「リアル」

  ノックするまだ柔らかい骨の音  西沢 葉火 「呼ぶ」

  鳥だった頃の名前で呼んでみる  城水 めぐみ 「呼ぶ」

  さくらさくらこの世は色のあるところ  岡本 聡 「鮮やか」

  美しく飾る私の泣き所  平井 美智子 「鮮やか」 

  立ち枯れのダリア最期までダリア  阪本 きりり 「鮮やか」   


   
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川柳すずか 304(31年4月)号掲載句

2019-04-14 | 川柳すずか

<すずか路>

  重ね着をいちまい脱いだ春の風

  歌声はひとりにひとつある楽器

  切れ切れの旋律歌詞が伝わらぬ

  伝えたい声はいつでもピアニシモ

  春の宵すこし浮かれて出す尻尾


<小休止> 前月号より推薦句 (毎熊 伊佐男 選)

  もの言わぬ犬とこんなに通じあう


<課題句>

 「ピンク」 (吉崎 柳歩 選) 

  夢語る頬はいつでもピンク色 


 「省く」 (小川 はつこ、毎熊 伊佐男 共選)

  正式な名称知らぬ省略語 (小川 はつこ 選)

  前略のあとにあふれる恋ごころ (毎熊 伊佐男 選)


<自由吟> (橋倉 久美子 選)

  梅のすがた桜のいろで咲くアンズ 


<誌上互選>

 「狩り・狩る」

  狩ることをせぬ身で肉を食べている (3点)

  紅葉狩り葉をちぎってはいけません (2点)




   
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「川柳のすばらしさ」川柳マガジン2019年4月号の追加

2019-04-10 | 川柳マガジン
川柳マガジン2月号掲載「柳豪のひとしずく」での
平井 美智子さんの記事を読んで感じ入ること多く、
読者投稿欄の「柳界ポスト」に初めて投稿してみました。

4月号にその記事を掲載していただいたので、
こちらにも書き残しておきます。


   「川柳のすばらしさ」

 「柳豪のひとしずく」が毎月楽しみな読者です。
2月号の平井美智子さんの
「川柳で救われるということ」を読んで、
川柳のすばらしさのひとつは、
他の表現形式よりも、素の人間の姿がより赤裸々に表れる、
表せるところにあると感じました。
 時事川柳もシルバー川柳も、文芸としての川柳も、共通しているのは
社会や家庭、ひいてはにんげんを詠むということ。
 フィクションのすばらしいドラマもありますが、
人ひとりが懸命に生きる人生のドラマにまさるものはありません。
 その一場面や心象風景を詠む。
それが、詠む人にとっては救いや生きた証となり、
読む人はそれぞれの感じ方で共感したり、考えさせられたり、感動したりする…
何でもありの、川柳のすばらしさのひとつがそこにあり、
自分自身が川柳に託したいものや、めざしたい道も、川柳とどうかかわってゆきたいかも
これなのだと、あらためて思いました。




   
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第21回 全日本川柳誌上大会

2019-04-09 | 誌上大会
平成柳多留第21集が届きました。

「和む」「予定」「叫ぶ」「コイン」「幕」の課題で、
入選は「叫ぶ」「幕」の、かろうじて2句 でした。


  オキナワの叫びを遠く聞く本土 (舘岡 稲風 選)

  幕が開く前に迷いは捨てておく (矢野 義雄 選)

  縁あったひとと一緒に老いてゆく(自選句)


誌友としてお世話になっております、
すずか川柳会でご一緒させていただいている、
カナダ在住の福村 まことさんの句が平成柳多留賞でした。
おめでとうございます。

  バンザイを叫ぶ怖さを知っている


すっと心に入ってくる、それでいて深い句だと思います。




   
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川柳展望ネット句会・3月「畳む」

2019-04-08 | ネット句会

<川柳展望ネット句会・3月>

「畳む」 (吉崎 柳歩 選)


入選句は以下のとおりでした。


 九条の御旗は畳んではならぬ   竹中正幸

 二枚目の舌を畳んでいる候補   圦山 繁

 酒の酔いなければ今日が畳めない   金子鋭一

 着古したシャツだが美しく畳む   橋倉久美子

 床掃除ルンバが畳みかけている   伊藤正美

 小さく畳んだお札をそっと握らせる   北田のりこ

 旅の宿ふとんいい加減にたたむ   天根夢草

 閉店セール畳む気だけは見せておく   笹田しま

 いさかいのはじめは服の畳み方   澁谷さくら

 佳句  たたんだら箸置きになる箸袋   平尾定昭

 佳句  晴れた日は畳むオープンカーの屋根    西山竹里

 秀句  折り畳む手間を思って差さぬ傘    甲斐良一



甲斐良一さんの秀句、

  折り畳む手間を思って差さぬ傘

あるある~!ですね^^
ものぐさなわたし、共感します。
これくらいの雨なら~なあんて…

橋倉久美子さんの

  着古したシャツだが美しく畳む

ていねいに生きて、
服やものをだいじに、長くきれいに使う人の姿が浮かびます。
すきな句です。



      
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豊橋番傘 平成31年4月号掲載句

2019-04-04 | 豊橋番傘

<好句往来> (2月号から・藤原 一志)

  煩悩の多さをおもう除夜の鐘


<近詠>

  フライングまだ早すぎた春の服
    
  春風に揺れる想いとイヤリング
    
  かろやかに飛ぶため置いてゆく未練
    
  春の月すこしおぼろな恋模様


<課題句>

「顔」 (尾方 静子 選) 

  年かさね役に似合った顔になる

  
「気休め」 (鈴木 順子 選)

  何もせぬよりはましかと飲むサプリ


「あれから」(藤原 緑郎 選)は、選外でした。





   
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川柳マガジン 2019年4月号掲載句

2019-04-03 | 川柳マガジン
<川柳マガジン4月号 掲載句>

  その日まで刹那をともに慈しむ
     (印象吟 安田 翔光 選・特選)

  おつまみが多くお酒が足りません
     (笑いのある川柳 植竹 団扇 選、三上 博史 選・佳作)

  顔あげて生きよと笑う福寿草
     (有季川柳 岡崎 守 選・佳作)

  のみすぎるうまいお酒は苦手です
     (全国誌上句会「苦手」 今田 久帆 選、前中 知栄 選・佳作)

  上書きをくり返しても消せぬ夢
     (第17期11回 川柳マガジンクラブ誌上句会「上書き」 
           近藤 紡藝 選・九客)

  白絵の具傷跡などは見せません
     (第17期11回 川柳マガジンクラブ誌上句会「上書き」
           近藤 紡藝 選、太田 紀伊子 選・七〇秀)



今月号、川柳マガジンのクラブ誌上句会のページを見て
はたと気づいたことには、

 わたし、前回の課題の句(今期最終回ぶん)
 を出し忘れてしまっているのでは^^;。。。

句をつくるのがいつも遅くて、投函も毎回ギリギリ締切日になるのですが、
今回はめずらしく1日か2日早めにポストに入れたんですよね。
それでホッとしたのか、
ホームページから投句するクラブ誌上句会には、
まだ少し猶予があるわとか思ってしまったのがいけませんでした。

出せていたとしても選外だったかも知れないし、
まあいいか~としましょう。



   
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静岡たかね 2019年4月号掲載句

2019-04-02 | 静岡たかね

<前月号推選句> 3月号分

  そっけない言葉に包む恋ごころ (高嶺抄・望月 弘 選 )


<せんりゅう広場 富岳抄>

「めぐる春」

  まだ揺れるこころを抱いてめぐる春

  ランデブー明るい月に誘われる

  羽化をした蝶は飛ぶのをためらわぬ

  ほころんだ梅ぬぎ捨てる冬コート


<2月句会>

「どうぞ」 (松田 タ介 選)

  断れぬ酒をどうぞと注ぎに来る

  いつでもどうぞやることはやりきった (天位)


「富士山」 (増田 信一 選)

  富士山の四季を眺めて暮らす窓


「惚れる」(望月 弘 選)は、選外でした。


「自由吟」 (互選)

  寒空に早くも春を告げる花 (2票)




      
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