豊橋番傘 平成２６年４月号 掲載句

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　　　　　　写真は「花の庵」さなえさんからおかりしております　”ミスミソウ”）

　　<推せん句>　（２月号近詠より・鈴木　順子　選）

　　　　悟る日はまだまだですか紅椿

　　<近詠>

　　　　淡々と告知する側される側
　　　　

　　　　ないよりはいいと胸張る空元気　

　　　
　　　　第三の道はないかと思案する


　　　　いつか来る別れの日まで愛を積む


　　<課題句>

　　「咲く」　（河合　保雄　選）

　　　　神さまがくれた自分のいろで咲く

　　　　花咲かす芋には芋の美しさ

　　　　　　　　　　
　　「ガラス」　（河合　正秋　選）

　　　　雨だれの音符気ままに窓ガラス　　　　　　　　　　


　　「姿」　（鈴木　順子　選）

　　　　姿見に映るおんなの四季絵巻


　　<各・地・句・報>　（森口　美羽　抄）

　　　　笑われていよう空気がなごむから



　　　　　　　　　　　　　　
　　　　
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豊橋番傘 平成２６年３月号 掲載句

　　<近詠>

　　　日がすこし翳ったままの発病後
　　　　

　　　気を逸らすこともひとつの生きる知恵　

　　　
　　　若き日のいびつさ惜しむまるい石


　　　乱調の恋がしずかに凪いでゆく


　　<課題句>

　　「みやげ」　（小田　善作　選）

　　　おみやげは買えぬ内緒のふたり旅

　　　おみやげに添えたひそかな恋ごころ

　　　　　　　　　　
　　「癖」　（森　文代　選）

　　　問いつめて深爪をする不幸ぐせ　　　　　　　　　　

　　　くせのある酒と男にあるうまみ


　　「鬼」　（須崎　東山　選）

　　　にんげんでいるため鬼を飼いならす




　　　
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