さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。

鈴鹿ネット句会・10月「零す・溢す」

2024-10-29 | ネット句会

「零す・溢す」(平井美智子・西山竹里共選)

 たっぷりと愚痴をこぼして蘇生する
       (平井美智子選、西山竹里選)

 こぼすほど注いでサービスされる酒
       (西山竹里選)



私が、特にいいなあ!と思った句は


 記憶から零れる顔が多くなる 冬子

 うっかりと溢した愚痴が風にのる 鈴木かつえ

 しあわせがこぼれぬように目を閉じる 田沢恒坊

 記憶から零れないでと母を抱く 小野雅美


 監督が聞こえるように零す愚痴 星野睦悟朗

 神だった父がぽろぽろこぼす飯 平井美智子

 一杯の水を溢さぬ様に飲む 宮本 信吉

 

です。




      
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川柳すずか 370(6年10月)号掲載句

2024-10-23 | 川柳すずか

<すずか路>

 彼岸来て急に季節が動きだす

 さびしさに不定愁訴が増える秋

 生きているかぎり毎日ゴミが出る

 パケ買いで運だめしする秋の酒

 日替わりのメニューで老犬と暮らす


<小休止> 前月号より推薦句

 ちっぽけな石につまずくことが増え
       (水谷ちか子選)


<9月句会>

「バナナ」(青砥たかこ選)

 色黒バナナケーキになってお嫁入り

 急速にバナナでチャージするパワー

 クレヨンでバナナのような月を描く


「わざわざ」(樋口りゑ、𠮷崎柳歩共選)

 元カレのその後知らせてくる仲間
      (樋口りゑ選、𠮷崎柳歩選)

 名月を見上げ今夜は遠回り
      (樋口りゑ選)

 難しい道をわざわざ登る山
      (𠮷崎柳歩選)


「自由吟」(橋倉久美子選)

 涼風を待ちかね咲いた彼岸花

 罰としてかかるわけではない病


<誌上互選> 

「読む」

 読み切った数が合わない選挙戦(4点)

 深読みをしては迷路にはまる恋(2点)


<すずか路前号鑑賞> 369号から・木村行吉

 血の巡り良くするために飲むお酒

 夏酒を飲みくらべして暑気払い


  

   
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川柳マガジン 2024年10月号掲載句

2024-10-09 | 川柳マガジン
 断捨離が教えてくれた必需品
    (全国誌上句会「雑詠」北山まみどり選・秀 
               本田智彦選・佳作)

 故障だと知らせるために出す異音
    (マガジンクラブ誌上句会「故障」
            前田楓花選・天) 

 思考停止機械が故障したように
    (マガジンクラブ誌上句会「故障」
            前田楓花選・70秀) 

 処方箋やさしい嘘を少し混ぜ
   (川柳水無月賞「少し」
          片野晃一選・佳句
          柳 緑子選・佳句)




   
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たかこの世界15・まじめに川柳

2024-10-09 | 誌上大会

「握る」

 恋人に優しく握られた尻尾
      (田沢恒坊選)


今回は、エッセイでの参加はできずでした。





   
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川柳展望ネット句会・9月「パネル」

2024-10-07 | ネット句会

<川柳展望ネット句会・9月>

「パネル」 (𠮷崎柳歩選)

  肖像画パネルにされて照れている



入選句を一部ご紹介いたします。


  オーダーをタッチパネルに阻まれる  休鶏

  乾燥指タッチパネルは知らんぷり  竹平和枝

佳句  

  老いの手にタッチパネルというバリア 竹中正幸

  八月のパネルが語る非戦論  八木五十八

  太陽光パネルで息ができぬ山  春日綾乃

  時間切れ喋り足りないパネリスト  西岡ゆかり

秀句 

  太陽光パネルと寿命競い合い  やんちゃん

  一日で出来たパネルの家に住む  八木五十八





      
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静岡たかね 2024年10月号掲載句

2024-10-06 | 静岡たかね

<前月号推選句>

 まだうまくできぬ自分をあやすこと
       (高嶺抄・荒牧やむ茶選
        疾風抄・松田タ介選)


<せんりゅう広場 富岳抄>

「夏休み」

 昼間からお酒オトナの夏休み

 暑気払いなどと称してまたビール

 ほろ酔いでうたたねなんという至福

 連休に何も予定がない平和
  

<8月句会>

「本番」(佐野由利子選)

 本番に起こるまさかのハプニング

 本番の靴は早めに履き慣らす(天位)


「花火」(中野三根子選)

 つかのまの恋を見送る遠花火


「トンネル」(松田タ介選)

 いくつものトンネルを経て出会う花


「自由吟」(互選)

 葬った夢が時々化けて出る(2票)
 




      
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名古屋番傘ネット句会・9月「うっとり」

2024-09-30 | ネット句会

「うっとり」(重徳光州選)

 求愛の言葉うっとり酔わされる


私がいいなあ~と思ったのは、


 一輪の花にうっとりする茶室 圦山 繁

 湯上がりの妻に見惚れた頃もあり あすか行人
 
 うっとりを値札のゼロに笑われる 橋倉久美子



です^^





    
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鈴鹿ネット句会・9月「曲がる・曲げる」

2024-09-29 | ネット句会

「曲がる・曲げる」(平井美智子・西山竹里共選)

 曲がりたいように曲がって美味いナス
       (平井美智子選、西山竹里選・秀1)



私が、特にいいなあ!と思った句は


 曲げないとこの世はちょっと生きづらい 羽華

 首曲げてピサの斜塔の写真撮る 茶飯士

 解釈を曲げると抜ける法の網 平尾定昭

 お祈りの形に曲がる母の背な 平井美智子


 盆栽の枝の曲がりにある苦痛 老人生

 曲がったらきっと虹だとバレますよ てつろう

 男振るようにプイッと去る金魚 春日綾乃

 曲がったらもう真っ直ぐは打てぬ釘 西山竹里
 


です。




      
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川柳すずか 369(6年9月)号掲載句

2024-09-19 | 川柳すずか

<すずか路>

 ベランダの鉢も酷暑にあえぎだす

 ささやかな風を扇子でおすそわけ

 夏酒を飲みくらべして暑気払い

 ちっぽけな石につまずくことが増え

 血の巡り良くするために飲むお酒


<8月句会>

「ひとり」(橋倉久美子選)

 つぶやきがひとり歩きをするこわさ


「アルバイト」(芦田敬子、加藤吉一共選)

 天職に会うかも知れぬアルバイト
      (芦田敬子選)

 少しだけ社会を知ったアルバイト
      (芦田敬子選)


<誌上互選> 

「日傘」

 できるだけ涼しい顔でさす日傘(11点)

 プードルと歩き絵になるレース傘(2点)


  

   
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川柳マガジン 2024年9月号掲載句

2024-09-18 | 川柳マガジン
 今でも胸に秘めている恋
    (十四字詩「秘」五十嵐淳隆選・佳作)

 でこぼこの家族平らにならす母
    (全国誌上句会「平ら」北出北朗選・佳作)

 仕切らせておいて容赦のない文句
    (マガジンクラブ誌上句会「仕切る」
       八甲田さゆり選・70秀) 

 プロポーズ月の魔法を借りました
    (川柳皐月賞「月」佳作9
       吉道航太郎選・天 
       高橋みっちょ選・佳句
       片野晃一選・佳句
       冨田房成選・佳句)

 わたしにも月にも秘めた顔がある
   (川柳皐月賞「月」
       鈴木英峰選・佳句)




   
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