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「循環」と「状態」の酒、ウイスキー(by 「ウイスキーの科学」の古賀邦正さん)

2010-01-26 12:07:16 | 酒の本棚(書評?)
ケチ、と言われそうですが、ついついもらってしまうものの一つが「出版社のPR誌」です。


それって何?という方もいるかもしれませんが、岩波書店の「図書」とか新潮社の「波」小学館の「本の窓」筑摩書房の「ちくま」。渋いところでは丸善の「学燈」東大出版の「UP」など。枚挙に暇はありません。


「無料」という意味ではいわゆるフリーペーパーと同じですが、さすがに出版社が出すものだけあって内容も、そして文章もしっかりしています。
(余談ですが、こうした冊子が置いてある本屋さんも「しっかり」している気がします。もちろん、ブックオフには置いてありません)



で、これもその一つ。講談社のその名も「本」です。


2009年12月号


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で、その中でご紹介するのは


これ


古賀邦正 「循環」と「状態」の酒、ウイスキー


PR誌の一つのパターンですが、新刊本について、その著者が語るというもので、これは「ウイスキーの科学」という本を講談社ブルーバックスから出された方のエッセイです。


沼津に住んでいる著者が、沼津にはバーが多いということ(何でも昔御用邸があり、宮内庁の人が多く住んでいたから、らしい)や、海岸の岸壁にウイスキーの貯蔵庫があったことなどがつづられています。


そして、(恐らくそのブルーバックスの中身であろう)ウイスキーの熟成について、その科学的な背景などが数字ととも記されています。

曰く

・夏の暑い時期は樽の中の気圧が上昇し、結果として年に1~3%のウイスキー原酒が気体となって蒸散する。480リットル入りの樽の場合、一年間に約5~10リットル。

・乾燥した状態では原酒中の水もまた蒸散し、結果として貯蔵前よりもアルコール度数が高くなることもある(ただし、量は減るので、アルコールが増えるわけではない)。

・樽からも大量の成分が溶け出す(なんと10年間で1.5キロ近くも溶け出すそう!)


などなど。


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