やさしい時間

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何気ない日常を写真とともに綴ります

偲ぶれど

2013年07月19日 | 家族
北九州に帰るとまたいつもの生活が始まりました。

母は旅の疲れもあまり見せず、
いつもの生活にすんなり戻りました。

どこにいても暑いけれど、
北九州の方が比較的涼しく感じるほど、
栗橋方面は暑かったと思います。


帰り着いた日、
部屋の窓を開け放し、夕飯の支度をしていると
近所の犬の鳴き声や子供の声が聞こえてきました。

夕方の日差しがまだ眩しくて
ふと手を止めて窓の外を覗いた時、
なんだろうか、、、急に体から何かが
抜け落ちるような感覚がありました。


母を無事に連れ帰ることが出来た安堵と
やり残したことをそのままに帰ってきた後悔とが
心の中でわだかまっていました。

それともう一つ、
弟の3回忌に帰省したのに、
弟の事をあまり話さなかった事も
どこかに引っかかっていました。


そんなことを思いながら台所に立っていると
本当に急に何かが離れた感じがしたのです。
それが何なのかは分かりません。

でも、ふと彼かもしれないと思いました。

母を連れて帰る私を心配して、
彼が私と一緒に行動してくれていたのではないかと
思いたかったのです。





母は久しぶりにテレビを見ながら笑っています。
最近はテレビの内容が分からずに
ただ見ているだけだったのに
母の笑い声が聞こえてきて、
台所で母に背中を向けたまま泣きました。

何でだろう、泣いてしまいました。

母をずっと守ってきた弟が
死んでしまった今でも母を守ろうとしている
そんなふうに感じました。


身近な人を亡くした痛みは
なかなか癒されることがありません。

母は忘れることで、自分を守っているのでしょう。
でも私は忘れないようにしたい。

子供だった頃の、中学生の、高校生の
そして、大人になってからの彼を
ちゃんと覚えていたい。


彼の最後の想いを叶えてあげたい。
母だけじゃなく、娘に残した想いを
遠くから見守っていてあげたい。


ちゃんと弟を想って
心の淵から湧き出た涙だったと思います。






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2 コメント

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守ってくれてるひと (ken)
2013-07-24 00:52:24
弟さん亡くなってたんですね。
どれだけお母さんを心配されていたことでしょう。

入院中の父が弱くなって医師から「ご覚悟を」と言われました。それから3ヶ月。
一時危ない局面もありましたがなんとか危機を脱しました。
天国の母が押し返したんだと思います。
身内の者しかわからない不思議なちからです。

nashiko さん、どうぞご自愛くださいね。
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涙そうそう (nashiko)
2013-07-25 22:27:44
kenさん、こんばんは。

弟は急に亡くなったので、皆 
気持ちを切り替えられずにいます。
ちょっと外国に行っているような感覚です。

弟自身も思い残すことが多かったかもしれません。
そんなことを思いながら、
この週末が丸2年になります。


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