黄昏のビギン。
高橋真梨子
https://youtu.be/l0hznpXw0Vg
歌詞がとてもよい。シンガーソングライターの自己主張歌詞と違い、創作とはこういうものだと教えてくれる。
自分が19才の体験からこの歌詞を吟味してみた。
雨に濡れてた
黄昏の街
あなたと会った
はじめての夜
春でも秋でもよい。いい季節で小雨そのものがロマンチックな雰囲気をかもしだしている。淡い靄が流れていてもいい。
とにかく、やっとデートに誘い出すことができたのだ。なんどもラブレターを出したし、思いきって電話もした。話をしたことはないが顔は知っている。ラブレターを渡そうといつも緊張して彼女を見つめていた僕を彼女も知っているのだ。
僕は甘い、甘いチャイコフスキーの弦楽四重奏のレコードを送り、コンサートに誘ったのだ。
二人の肩に銀色の雨
あなたの唇濡れていたっけ
高揚している僕は、とにかく言葉をさがしては途切れさせずに話していた。これ以上ないくらいに小雨が素敵だった。
傘もささずに僕たちは
歩き続けた雨のなか
あのネオンがぼやけてた
はじめてのデートで、はじめての会話は胸のときめきをどんどん押し上げて上昇する。
上を見上げればその高揚と霧雨でネオンがぼやけていた。
自分を含めて、初恋のデートのしめつける思いがこの楽曲の詞に見事に描かれている。初恋、初デートの情景を言葉の一言一言に載せて歌い上げている。
高橋真梨子の5番街のマリーはとても好きな曲で、高橋真梨子が一番良い。とても上手な歌手だが、黄昏のビギンは、尾崎紀世彦に比較して、あまりにも感情を込めた唱法なので、曲のさわやかな部分が消えてし。あっている。もちろん上手なのだが、▪▪▪▪。
いろいろな歌手のカバー曲を聴くのも楽しい。
カテゴリ:アート・文化