ずーーーーっと、ずーーーーっと行きたかったパノム・ルン遺跡。
イサーンの僻地、しかも山の上にあるため、
アユタヤやスコータイのように日本人には知られていない。
が、タイ人なら誰でも知っている タイ有数の遺跡。
タイにいるのだから、そういう日本人観光客ではいけないような
でも、タイとしては誇るべき遺跡、そういう場所には絶対に行っておきたい。
自分で目的地に行く経験もしたいし、タイ人の誇るべき場所を見ておきたい、
と思ってきた。
とても忙しくて、なかなか時間がとれないので、このまま行けなかったら後悔するに違いない、
と、奮い立たせて強硬手段、一日日帰りで行くことにした。
夜、コンケンを出発。ナコンラーチャシマーまで3時間のバス。
深夜1時ナコンラーチャシマー到着。 バスターミナルで朝を待つ。
早朝、7時にスリン行きのバスに乗り、約2時間半、バーンタコーで下車。
バイクタクシーに500バーツでパノムルン遺跡と、ムアンタム遺跡にいってもらう。
山道を30分ほど走る。
風の気持ちいい、景色もいい、旅行日和。
なーんにもない田舎道が気持ちいい。
●● パノム・ルン遺跡 ●●
「ブリーラム県の南、カンボジア国境近くの小高い死火山の上に立つ、パノムルン神殿の跡。
カンボジアのアンコールワットと並んで、アンコール朝に立てられた重要な寺院。
クメール語で「大きな丘」を意味するパノムルンの遺跡は、丘の上から周囲に広がる大平原を見下ろしている。」
『地球の歩き方 タイ』より
まず長さ160M、幅7Mの石畳の参道。
両側には蓮の花のつぼみをかたどった石灯が70基。
3頭のナーク(蛇神)に守られたテラス嬢の橋。
ここから急な石段を登ると、そこに神殿が。
標高383メートルの小高い死火山の上にそびえるクメール王国の神殿跡。
1988年に17年がかりの修復工事が終了。
荘厳ないでたちで、丘の上に立つ。
3~4月の満月の日には、神殿をまっすぐに貫く中央通路の両側に、
昇る太陽と満月が正対するように設計されている。
外壁は緻密なクメール様式の宗教装飾。
神殿の正面入り口には、「水上で眠るナーラーイ神」のレリーフ。
復元修理前に盗まれ、アメリカのシカゴ博物館で発見されたのを返還させたもの。
たて66M、横88Mの回廊に取り囲まれた神殿は、ピンクと白色の砂岩でできている。
ヒンドゥー教の神、シヴァの乗り物である牛像。
タイの農村の向こうには、おぼろげにカンボジアとの国境でもあるドンラック山脈が見える。
カンボジアはすぐそこ。
●● ムアン・タム遺跡公園 ●●
パノム・ルン遺跡のある死火山から5キロほど離れた場所にある。
10~11世紀の建立とされるヒンドゥー教寺院。
クメール様式の装飾が美しい。
120M×170Mのラテライトの塀に囲まれた遺跡の中央には、
U字型の人工池に囲まれた大型の塔が並ぶ。