ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

もち

2012年01月20日 01時31分11秒 | コンケン 第9特別教育センター

タイ、特にイサーン(東北)では日常、カオニャオ(蒸したもち米)を食べる。
これが、おいしい。
とても、おいしい。
すごーーーーく、おいしい。

日本にもカオニャオはあるのかと聞かれることもよくあって、
「あるけど、特別な日にしか食べない。
 誕生日や、正月とか、運動会とか。 
 毎日毎朝、食べるものじゃなくて、ちょっと高級なもの。」
というと、イサーンの人たちは驚く。

「じゃあ、今のうちにたくさん食べておきなさい!」
と、袋に詰めてくれる。

毎日毎日、カオニャオを食べて幸せに生活しているけど、
タイにはそういえば、餅はない。


「もち」というお菓子が売っていて、タイ人にも人気なのだが
それが、どう見てももちではなく、饅頭。
本物のもちを食べさせてあげたいなあ。

ついこの間は、福岡から元同僚が持って来てくれたお土産、
福岡銘菓、「筑紫もち」をカウンターパートにあげると、
「おいしいおいしい」と好評。
ますます、本当の餅を食べさせてみたいなあ。
     


正月だし、日本の餅を食べさせてみたくて、姪っ子の来タイ時に
持って来てもらう。
      
焼いてもいいし、ゆでてもいい、砂糖をつけたり、ナムプラーをつけたりしてね、
と説明して姪っ子と配ってはみたけれど、
やはり、見たことのない食べ物というのは、作り方を説明されても
なかなか自分では作ってみるのは思い切りがいるもの。

一緒に作ったり、作ったものを食べさせてもらったりしてこそ、
作ってみようかという気になる。
だから、日本の食べ物は、調理前のものはただ渡してもダメ、
作って渡すか、一緒に作るか。

けれど、私のアパートに台所はない、センターの調理具は日本と勝手がちがってそれだけで四苦八苦。
だから、けっこう手間がかかり時間をとられる。
でも食べさせてみたい。
あの人にも、この人にも。
活動に、日本食に、ああ、あれこれと時間が足りないったらない。
しかも、どれもやりたくて譲れない。


日本でなら、がぶりとかぶりつく餅だけど、タイの人たちは
みんなで少しずつ食べる。
カオニャオだって小さく小さく丸めて食べる。
だから、餅をハサミで切る。
      


日本の醤油もTESCO LOTUSで買ってきて、砂糖醤油を作る。
タイ人に好まれるように甘めに作る。
      


もちはレンジに入れる準備をしていて置いておく。
食べる直前に焼かないと。
ところが、先生がやってきて、さっさとレンジを稼働。
あ!!まだいいの!というまもなく
「何分?」
「い・・・1分」
しかし、なぜか3分も加熱してくれて、
餅はべったらと平べったくクレープ状に。


だけど、「もちケーキ!もちケーキ!」
といいながら、砂糖醤油でつけて食べると、「アローイ」(おいしい)
      


みんな、もぐもぐ、小さくちぎってはつけて食べて、
なんと、食べ物の好き嫌いの激しい自閉症の子どもたちも
数人が食べている。
    
やったー


食堂にも持って行って、ハサミで切っては焼いて
焼き上がっては
「もち! もち!!」
と連呼しながら一人ずつに運んでは食べさせる。
「どうぞ」と置いておいても固くなってしまうし、
遠慮して食べない保護者もいるし、
外国の食べ物はどうやって食べていいかみんな分からないのだ。
だから、手でちぎって砂糖醤油をつけて口に運んであげる。
「はい、あーーん。」
     


「アローイ!(おいしい!)」
「ニャオニャオ(やわらかい)」
     




保護者と子ども、先生達、一人ずつやると、かなりの時間がかかるけど、
でも、みんな喜んでくれるから、まだまだ まだまだ
と、全員にそうやって食べさせて歩く。


結果、もちはカオニャオ好きのタイ人たちには受け入れやすい日本食で、
美味しい美味しいと絶賛だった。
「おいしくて、私一人で食べちゃう。」
なんていいながら食べる人もいるけど、
小さく切ったもちをいくらか食べても、せいぜいもち1つ分なのだ。
少しずつ、少しずつを、みんなで食べる人たち。
みんなで少しずつ食べるからおいしい、そういう人たち。
      


日本の元同僚からきなこが届いた。
おしるこも入っている!
もちも!
こ・・・これは、もういちどもちを焼けということか。
た、大変・・・・!

だけど、また喜ばれちゃう。

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