ぷちとまと

FC東京、もう飽きた。

日本代表メンバー発表前日

2006年05月15日 00時56分03秒 | 足球
いよいよ明日はFIFAワールドカップに出場する日本代表23人の発表です。
選手や関係者だけでなく、ファンも期待と不安が入り交じった気持ちでいるのではないでしょうか。
僕も、ついつい一人の選手のことを考えてしまっています。

いでっちさんにお薦めされていた、NHKの「知るを楽しむ/日本サッカーが世界一になる日 川淵三郎」のテキストをGWに読みました。
スタンスの違いによって、大事だと思うポイントは人それぞれだと思いますが、日本のサッカーファンなら必読の一冊だと思います。

僕の印象に残っているのは、第1回放送分の、ワールドカップのアジア最終予選中の出来事についての一節です。

<このミーティングでは、それまで控えとしてチームを支え続けていた三浦敦宏の「みんな本当にワールドカップに出たいのか。俺は年齢的にも最後だから出たい」という発言をきっかけにして、レギュラー組はもちろん、選手みんなが奮起して意見を交換した。>

J2に降格したヴィッセル神戸に残るという三浦敦宏の選択を思うと、僕は胸が熱くなるのを抑えることができません。それは、ワールドカップを実質的に断念するという決断だったのですから。
また、一昨年に中国で開催されたアジアカップでは、彼が「(反日ムードの中で)応援してくれているサポーターのためにも優勝しよう」とチームメートに話したというのを読んだ記憶がありますし、シドニー五輪のアメリカ戦で負傷した楢崎を彼がいつまでも心配そうに見守っていた記憶が残っています。
彼の人柄がうかがえるエピソードだと思います。

もちろん日本代表に人間性だけで選ばれていいはずがありませんが、僕の中では、いわゆる控え組の中では、最もメンバーに入れてほしかった選手です。
FC東京ファンとしては、東京スタジアム(現在の味の素スタジアム)の初ゴールを記録した、憎い選手なんですけどね。(余談ですが、FC東京としての東スタ初ゴールは呂比須ワグナー。PKキッカーを譲ったアマラオもまた、人間的に素晴らしい選手でした)

明日の発表の後、ファンなら「どうして誰々が外れたんだ」と思う選手がいても不思議ではないですよね。
そう、そういう選手だらけなんですよ。極端な話、23人以外の全選手がそうなんです。
今回選ばれる23人は、他の選手たちや、日本のサッカーをここまで引き上げてくれたすべての人たち、そしてファンの代表としてドイツへ行く訳ですし、そうでなければなりません。
番組の方は観ていないのですが、そんな気持ちになれるテキストだと思います。

話は変わりますが、Jリーグの試合前に「マッチコミッショナー 杉山隆一」と発表された時の拍手がまばらなのが寂しいんですよ。
まばらでも全然ないよりは素晴らしいですが、杉山さんに満場の拍手ができるレベルにファンが達していないのは、やはり寂しい事実です。
往年の名選手への理解・尊敬というのも、その国の「フットボール民度」を表すひとつのパラメータだと思いますね。
今回の川淵さんの番組は、日本サッカー界がどのように冬の時代を乗り越えてきたのかを知るきっかけにもなるかと思います。


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