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総革本の話 『裸婦詩集奇譚』

2009年09月03日 00時01分35秒 | Weblog
プレス・ビブリオマーヌ刊行第11番目の『裸婦詩集奇譚』を紹介しましょう。
佐々木桔梗編著の「Q氏手記」という形で書かれた、エロチックな小説です。

1963年(昭和38年)5月に、特装100部(天然ホワイトジルコン嵌入薔薇色染革装)、フランス装29部、刊者本20部(内ダイヤモンド嵌入白革装10部)の限定149部で刊行されました。
特に今回紹介するのは、ダイヤモンド嵌入刊者本10部本の内でも、ダイヤモンドが一番大きい0.07カラットある超特装本です。

右下の裸婦のイラストに注目して下さい。
臀部の下にある点がダイヤモンドです。
頒布価格は9000円でした。
一番小さいサイズの0.03カラットの超特装本でも、頒価は7000円もしました。
大卒の初任給が17100円の時代ですから、今の価格に直すと約10万円といったところでしょうか。



『裸婦詩集奇譚』 佐々木桔梗編著(Q氏手記)1963年(昭和38年)5月 プレス・ビブリオマーヌ
総革装 天金 限定149部 刊者本10部本の内のC、0.07カラットダイヤモンド入超特装3部本 記番編著者サイン入り 四六判 函 39ページ


純白の白革装に古沢岩美の金線で表現されたイラストも美しい、佐々木桔梗氏面目躍如な一本であります。
ダイヤといい、古沢岩美といい当代随一の贅沢な限定本であったといえるでしょう。

『裸婦詩集奇譚』に添付された刊行後期によれば、ダイヤモンド嵌入の超特装本の刊行部数は、A~C(0.03~0.07カラット)各2部です。
しかし、懇意な友人用にA~Cをプラス1部極秘で用意しておりました。
そのため、刊者本10部本の内のCの発行部数を3部としました。
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2 コメント

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Unknown (Roku・Roku.)
2009-09-03 13:26:47
本金で箔押しれたイラストも美しい・・・ではいかがでしょうか
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Unknown ()
2009-09-03 13:30:00
追加のコメント
写真の周辺5カラ7ミリほど余の空白がほしいです
返信する

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