四行詩集日乗

夜鴉亭好RUBAIYATルバイヤート限定本浮世絵草双紙
艶本読本詩集無節操無分別無目的展開
備忘録粗忽書影日記帖也

「優游の会」たかはしてるを四部作 其之壱 肉筆本「あけくれ」1

2009年01月19日 00時04分15秒 | Weblog
肉筆本「あけくれ」限定16部 1988年(昭和63年)
良寛の歌五首に、高橋輝雄和尚が肉筆画を添えた肉筆本です。
そのうちの画題と肉筆画壱首を紹介しましょう。



たかはしてるを自筆画題



「空盂」良寛作 たかはしてるを画


癡頑何の日にか休まん
孤貧是れ生涯
日暮荒村の路
復空盂を掲げて帰る

    ※

頑迷な心は安息を知るか
永久に孤独で貧しい生涯
日暮れ寂しい村の荒路
今日も托鉢は空虚に帰る

良寛の歌も見事ですが、それ以上に高橋輝雄和尚の優しい眼差しにより、鉢の子と幻想的な動物が詩情溢れる筆致で描かれています。鑑賞する者をほのぼのとした気持ちにさせてくれる童話的な画調ですね。良寛の歌の表面的な厳しさ、寂しさの本質に、達観した心の平穏があることに気が付かされる一枚ではないでしょうか。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ルバイヤートのある風景 | トップ | 「優游の会」たかはしてるを... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事