笑うかどには福きたる

日常生活で見たこと、聞いたこと、感じたことを牧歌的にのんびりと書いています。

遺品整理

2020年05月24日 13時35分31秒 | 日々雑記

1週間ぶりに晴天の本日、いよいよ父の遺品整理に着手する。
とはいっても、出来るところを出来る日に、である。

母の時は結構な冊数の医学書だった。20年以上肝臓がんと戦ってきた人だったから、同時に"お医者さんとの戦い"でもあったのだと思う。紹介された療法、自分が受ける手術についての専門書が山のようにあった。あちこちに赤線や付箋が貼ってあった。
医者の言うことを100%鵜呑みにしない、がモットーだったのだろう。

父は、山のような写真とネガ、退職後に参加したサークルや勉強会のノートや資料である。
今日はそのノートや資料の整理に半日費やした。さすがにじっくり眺めていると時間ばかり経ってしまうので、名簿に類するものは細断、ノートやパンフレットの類はまとめて括る。
それにしても、父の活動範囲が広かったことに改めて驚いた。
・絵手紙
・俳句
・麻雀
・写真
・史跡めぐり
・自治会文化祭ボランティア
・障害者施設ボランティア
・生涯学習会参加

80歳の心臓手術までは自転車に乗ってあちこち出歩いていたから、完全リタイヤから15年くらいかけて、無理のない範囲で、こつこつと自分の居場所を作り、時間を過ごしていたのだろう。
「過ごしていたのだろう」と書くのは、その頃の私がモーレツに仕事をしていた時期だから。子供なんて多くはそんなもんなのだろう。「(親からの)便りのないのは元気な証拠」、なのだから。

ところで、俳句や絵手紙といったサークルは圧倒的に女性が多い。写真を見ると男性は父だけ。
父はほとんど威張らない人だったし、活動の様子を写真に撮ったり、作品をまとめたり、めんどくさい資料作りを(そのころ覚えたての)パソコンで作ったりしていたので、妹曰くの「愛されキャラ」だったのかもしれない。会員の方たちからの年賀状もたくさん出てきた。
一番力を入れていたのは写真サークルで、毎年撮影会に行き、作品付きの会報を作り(編集指示までしていたようだ)、紙面をああしよう、こうしよう、というデッサンまであった。
撮影旅行の工程表まで作っている。行き先の資料なども挟み込まれていて、自分もそういう作業は好きなので、「パパ、楽しかったんだろうな」と微笑ましくなった。

父の写真のモチーフには、「花」と「何かをしている人」が多い。体力的な面でサークル活動を辞めた後は、自宅の花の写真を撮っている。入居していたホームの部屋にもそれらの写真を飾ってあげていた。

父の座右の銘は「人生は仲良く」。
そして今日、父の書いた短冊を発見。そこにはこう書いてあった。

「ふれあい と 遊び で 埋まる わが手帳」
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