里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

NHK山野草講座「藤尾谷のヌルデ」

2005年10月13日 | 野外講座

藤尾谷は上流に小さなダムがあり、流域には三つの小さな滝がある渓谷で、室町
時代には銀山があり、かつては4800軒の家があったそうだ。
落盤と火災で閉鎖されたそうだが、狭い渓谷の両側に急峻な山が迫っており、どこ
に家が建っていたのか理解できない程の間口の狭い渓谷であった。



今月の注目の植物はヌルデで、ヌルデアブラムシが卵を産み付けると防衛の為に
こぶを作り虫を閉じ込めてしまうと言う優れものである。
こぶにはタンニンが多く含まれ、昔はお歯黒の原料にも用いられたそうだが、こぶ
の中にはアブラムシがウジャウジャいて、コレを見るととても歯に塗るなど気持ち
が悪くて出来そうに無い。
いつの世のファッション(それとも習慣?)は理解しにくいものである。



それはともあれ、肝腎なヌルデは夏の高温のせいで葉が落ちてしまい紅葉は望め
ないようで残念あったが、初めてオニグルミを食べた上に、多くの植物、特にアキ
チョウジ、アキノキリンソウ等の綺麗な花に出会えた。
秋が深まりモミジが色付く頃、もう一度訪ねて見たい所であった。