林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

私立中高一貫校生徒を対象とする英語個別指導塾。小田急線の東林間駅(相模大野と中央林間の隣駅)から徒歩3分。

高校中級英語の落とし穴(その2)

2009年12月15日 | 英語学習
いつも興味深いテーマの文章を書いておられるNobbyさんという方のブログ(転身英語塾講師の夢追い日記)を読んでいると、「文法力と読解力はどの程度関連性があるか」(2009-11-05 )という刺激的な記事が見つかりました。(本当はリンクさせておきたいのですが、このブログはなぜかリンクが張れないことがあります。仕方ないので、そのままアドレスを貼付しておきます)。

http://blog.alc.co.jp/blog/3300900/165236

このブログを引用すれば、ある塾の中学生の場合、 「読解はクラスの最上位レベルだが、文法は最下位レベル。 文法はクラスの最上位レベルだが、読解は最下位レベル。」ということが、ままあるのだという。したがって、「文法の見た目の規則性を把握する面でやや不正確でも、情報の読み取りは意外と出来てしまうものなのだ、ということが透けて見えてくる現象だ」とNobbyさんは理解するわけです。

私もNobbyさんのお考えにほぼ賛成である。

たしかフロイト『精神分析入門』に書いてあったのだが、夢や中国語は解釈の訓練さえすれば正確にその意味を理解出来るのだそうだ。フロイトの議論を真に受けるのはどうかとは思うが、言いたいことはよく分かる。たしかに、台湾のやや堅めの雑誌などを読んでみると、中国語を全然勉強したことがないのにもかかわらず、8割程度は理解できてしまうのだ。つまり、語彙さえある程度分かっているのならば、文法等の細かい規則は知らなくても、文章を理解できると言うことであろう。その反対に、文法をある程度習っても、あるいは日常会話くらいをこなせても、語彙力がないとほとんど文章読解ができないのである。実を言うと私のドイツ語、タガログ語読解力がその程度なのだ。

ではどうしたらよいのか? 私は、日本の英語教育は文法重視でいくべきだと思う。いや、ちょっと大風呂敷だったかな。ではこうしよう。私の塾は大学受験を視野に入れているので、文法こそ命だと思っている。そのうえで、語彙と読解力をやっていきたい。

というのは、文法力がない生徒は、たとえ語彙の力で長文を読めたとしても、いずれ壁にぶつかってしまう。勘と感覚で記号式クイズを解けたとしても、決して英検2級レベルには到達しないに違いないからだ。英検2級が無理な生徒というのは、有名大学には合格でき無し、海外留学しても英会話することはできないだろう。


とはいえ、英文法があっても、長文読解力がない生徒では、困る。そしてそれが高校中級英語の最重要課題となる。このことについては、次回以降に改めて書きたい。


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