林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

私立中高一貫校生徒を対象とする英語個別指導塾。小田急線の東林間駅(相模大野と中央林間の隣駅)から徒歩3分。

明大の英語過去問の特訓中・・・

2009年12月20日 | 英語学習
相変わらず英語の過去問演習に明け暮れている。ここ10日間は明治大学商学部を2005-2009年を集中的に取り組ませている。

はっきりいって、ここは素直な問題とヒドイ問題の年とが交互になっているように思われる。2006年の問題はちょっとヒドすぎた。

ヒドイ問題というのは、第一、英文を読む楽しみを粉砕してしまうような問が並び、私が解いていて不愉快になる問題が並ぶような類である。英文を理解する助けにならないような些末な箇所が恣意的に設問していると言ったらよいだろうか。ついで、受験生が知らないであろう知識や語彙を前提に問題にする類のものだ。さらに付け加えれば、どうでも良いとこから集中的に問が出される場合だ。

ここでは説明のし易さという事から、受験生に不要な知識を問うているところを、2006年の[Ⅰ](心理学的なテーマを扱った長文問題)からあげてみる。

たとえば、次の文章を和訳するとどうなるか問う。

Nobody would get in the game themeselves until graduate school.

鍵は“graduate school”である。これは「大学院」のことなのだが、ふつうの受験生は知らないだろう。そうすると、うまく答えられないようになっているのだ。つまらないことを問題にするなよと強く抗議したくなる。(なお、大学院教育がテーマなのではなく、あくまでも小学生の子供の学習と教育環境を論じる文章である)。


それから、次の文章の解釈はもっと不愉快になる。

But in school we need to acquire unnatural skills like reading and writing. There are meaningless. There is no intrinsic discovery in learning artificial mapping between visual symbols and souds, and in the natural environment no one would ever think of looking for that sort of mapping. On the other hand, mastering these skills is absolutely necessary, allowing us to exercise our abilities for discovery in a wider world.

さあ、これは “artificial mapping between visual symbols and souds”の意味を問う問題である。これは人文系の大学院生ならば、おそらく簡単な常識問題であろう。つまり、文字(visual symbol)とその読み方(sounds)との関係は必然的な理由があるのではなく、文化が恣意的に決定しているのだと言う「常識」が述べられているのだ。だが、実学志向の商学部を受験するふつうの高校生・浪人生には、”visual symbols and souds”だとか”artificial mapping”と言われてもさっぱりわからないはずだ。かりに正解したとしてもチンプンカンのはずである。

やめてくれよ、こういう問題と思う。


最後に極めつけは[Ⅱ]の会話文をあげてみよう。

1. Maria had a miscarriage.
2. Maria had premature delivery.
3. Maria had not gone into labor yet.
4. Maria's baby was ill.

これは、ふざけているとしか思えない!  miscarriage=流産、delivery=出産、labor=陣痛 なんて単語を受験生が知らなくてはいけないのか? いい加減にして欲しいのである。


ただし、早慶に合格できる実力が有れば、悪問ばかりであっても、明治は確実に合格できることも否定できないのだが。。。。

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