林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

私立中高一貫校生徒を対象とする英語個別指導塾。小田急線の東林間駅(相模大野と中央林間の隣駅)から徒歩3分。

英語は何歳から始めるべきか。

2009年05月11日 | 英語学習
英語は何歳から始めればよいでしょうか。私は、やはり現段階では中学校からで良いという気がしています。学校英語が本格的に始動しないと、効率が悪いからです。

ここでロンブ・カトー『わたくしの外国語学習法』という本に注目しましょう。この本は元来は大人向きなので、必ずしも我が国の学生・生徒の英語学習に参考になる事ばかりではありません。しかし、いくつか興味深い指摘があるのです。

外国語学習に費やされた時間というものは、それが週単位の、またもっと良いのは1日単位の一定の密度に達したりしないかぎり、無駄であったということになります。(中略) すなわち、外国語学習に必要な最低限の時間は、週平均10~12時間なのです。ですから、新しい外国語学習始めようとする人は、その前にまずなによりも、時間の割り振りのバランスをとることです。必要不可欠な時間を費やすが不可能ならば、始める前に、よく考えてみることです。(67-68頁)

最低限の集中密度の重要性というは、自分の体験に照らし合わせて考えてみても、非常に説得力のあるものです。この説をふまえるならば、日本の英語学習は何歳くらいから始めたらよいでしょうか。


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我が国では、学習者を本当に長時間英語漬けにしてしまうような方法論は、海外赴任している家族やインターナショナルスクールという選択肢を除けば、あまり現実的ではないでしょう。となると、文法のロジックを理解できる年齢になってから、要領よく英語の勉強をするべきだということになります。つまり、小学校5年生(10歳)以降に始めるとよいのではないでしょうか。しかし、この年齢に達したからと言って、週1回1時間の勉強では無意味です。カトーの説によれば、最低10時間は必要だからです。それだけの時間を英語学習に割くことは出来るでしょうか? ほとんどの人が不可能ではないでしょうか。もし困難であるならば、やはり中学校1年生から英語学習を開始すればよいのではないでしょうか。

週5時間ほど英語の時間がある中学校に進学するならば、家庭で毎日1時間ほど勉強だけで、カトーのいう最低限集中密度に達することができます。これはかなり現実的です。やはり英語学習の王道は中学になってからだと私は信じる所以です。なお、公立中学進学の場合はよっぽどがんばらないと英語は伸びません。

(念のために付け加えておけば、中学校卒業後だとか成人になってから英語を勉強することも、理論的には全く問題ありません。本人に固い決意と意志があり、英語を勉強する環境に恵まれれば、問題なく英語の習得できるでしょう。ただし、やはりある時期を過ぎてしまうと、時間的制約などのためにちょっと大変なのも事実かもしれません)。

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