りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

三滝にて。

2016-08-06 | Weblog
広島の三滝(みたき)に来ている。

広島市の都心からほど近く。
この三滝にある墓苑に、両親と息子と一緒に、親戚の墓参りへ。

苔むした、まるで忘れ去られたような、古い小さな墓。
風化して読みづらくなっているが、墓の側面にはこの墓に入っている家族全員5柱の俗名と享年月日が刻まれている。
刻まれている5柱の名前は違えど、享年月日はすべて同じ。



昭和20年8月6日。



だから、この墓に参ってくれる家族は、いない。
墓参するのは、数年に一度、ワタシ達のような遠い親戚だけ。

71年前の今日、この三滝には、地獄になった市内から命からがら逃れてきた人々で溢れかえっていたという。
ワタシが目視した限り、この墓苑に建立されている数え切れないほどの墓石のその大半に、必ず1柱はこの享年月日が刻まれていた。
そんな墓苑を見渡していると、まるで、市内から逃れてきた数多の人たちが、そっくりそのまま墓石に変わってしまったような錯覚を覚える。

親戚が暮らしていたのは、広島の大手町。
今、その場所にはNHK広島放送局の巨大なビルが屹立している。
すぐ向いには、平和記念公園と原爆ドーム。
爆心地から、約500m。

墓参が済んだら、次は、そこへ。

今日、広島は、71回目の祈りの日。

[追伸]お袋、72回目の誕生日、おめでとう。
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