ハンドブック・シリーズ、最新刊です。

とにかく終盤力をなんとかしなくてはいけませんので、全部解きたいです。まず4題、解いた(笑)。

とにかく終盤力をなんとかしなくてはいけませんので、全部解きたいです。まず4題、解いた(笑)。
現時点での石田流を集大成している意味合いはありますが、最先端を網羅しているわけではないので、不満は多いです。この時期に出すのであれば、棋王戦第1局の久保・渡辺戦を元にした研究も入っていてしかるべき。「最新の石田流」の章にもっとページを割いて欲しかったです。
妙手▲5七銀の出た第37期名人戦第4局などの歴史に残る名局もさりながら、そのまま定跡というような将棋(第16期竜王戦2組・対三浦戦など)もあり、並べると勉強になること請け合い。
とはいえ、独特の大局観に支えられた構想は、なかなか素人に真似のできることではないと思いました。芸、です。
アマチュアの間で今、本当に人気があるのかどうかは知りませんが、確かに大会で見かけることもあります。昔、「羽生の頭脳」の結論を村山聖が覆したりしていた時代に時分でも指したことはありますが、今では怖くて指せないですね。しかし細かな変化が記され、それを追っているだけでも楽しめます。
▲4六角△2七角▲4八金には△3八歩、だそうです。
王将戦挑戦中の豊島六段による定跡最新型の解説書。
後手が戦型の選択権を持つ現在で、先手番がどのように戦うか、というテーマに絞ったとのことで、これは今では当然とはいえ定跡書としてはユニークな視点だと思います。
後手側の戦型は「ゴキゲン中飛車」「一手損角換わり」「横歩取り8五飛」「横歩取り8五飛5二玉」「角換わり腰掛け銀」と、現時点で課題が多く、「将棋世界」誌の「イメ読み」で取り上げられるようなテーマばかり。
良い本ですが、図面の数に対してテキストが少なめに思えるので、それぞれのテーマを研究している人であればともかく、そうでない読者には少しわかりづらいように思います。